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「最後の貸し手」バフェット氏が復活、カナダ企業救済で含み益
6月22日、「最後の貸し手」の異名を取る米著名投資家ウォーレン・バフェット氏(写真)らしい投資が久々にお目見えした。オマハで2015年5月撮影(2017年 ロイター/Rick Wilking)
[22日 ロイター] - 米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイ
「最後の貸し手」の異名を取るバフェット氏らしい投資が久々にお目見えした。
「典型的なバフェット流の救済トレードだ」と語るのは独立系投資ストラテジストのジェアード・ディリアン氏。「少額をリスクにさらし、大儲けする」手法だという。
ホーム・キャピタルは住宅ローンに絡み、投資家に誤解を招く情報を提供したなどとして当局から批判され、取り付け騒ぎに近い状態に陥っていた。
バークシャーが、利率9%、20億カナダドル(15億1000万米ドル)の信用を供与するのに加え、最大4億カナダドル(3億0200万米ドル)を出資して株式38.4%を保有すると伝わると、翌22日にホーム・キャピタル株は27.2%も急騰。バークシャーの取得価格を踏まえると、同社は90%もの含み益を得たことになる。
CFRAリサーチの株式アナリスト、キャシー・シーファート氏は「バークシャーは独自のデューディリジェンス(資産査定)を行った結果、救うに足るフランチャイズと事業モデルがあるとの結論に至ったと市場は受け止めた。暗黙のお墨付きだ」と解説した。
バフェット氏と言えば、世界金融危機が起こった2008年から11年にかけて、バンク・オブ・アメリカ
ただ、これらの投資が一巡した今、965億ドルものキャッシュや、キャッシュに相当する資産を抱えたバークシャーは、低金利環境下で利益を生み出す投資先探しに難渋している。
そうした中、ホーム・キャピタルへの投資は明るい材料となった。シーファート氏は「(ホーム社は)評判上のリスクを抱えているため、バフェット氏は9%もの利率を確保できた」と説明した。