ニュース速報

ビジネス

ドル全面安、トランプ氏のロシア疑惑巡る政治不安で=NY市場

2017年05月20日(土)06時15分

[ニューヨーク 19日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではトランプ米大統領とロシアの不透明な関係を巡り政治不安が高まるなかドルが主要通貨に対して売られ、ドル指数は昨年11月の米大統領選挙以降で最低水準を付けた。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.75%下落。週初からの下落率は2%を超えた。

この日は米ワシントン・ポスト紙が関係筋の話として、昨年の米大統領選挙でのトランプ陣営とロシアとの関係を巡る捜査で、捜査当局がホワイトハウス高官でトランプ氏に近い人物に関心を示していると報じたことがドル売り要因となった。

テンパスの市場担当ディレクター、ジョン・ドイル氏は「ドルは今週は広範な売りにさらされているが、米国の政治リスクがその大きな理由となっている」と指摘。「昨日は売りはやや後退したが、この日は売りが再燃した」としている。

ドル指数を構成するバスケットのなかで最大の比率を占めるユーロに対しドルが下落したことも指数下落の大きな要因となった。

ドルは対ユーロで0.95%安の1.1205ドルと、6カ月ぶり安値を更新。最近の指標でユーロ圏経済の堅調な回復が確認されたことで欧州中央銀行(ECB)の緩和縮小が意識され、ユーロが買われたことが背景。

ドルはスイスフランに対しては0.65%安となり、6カ月ぶり安値を付けた。週間ベースでの下落率は2016年2月以来の大きさとなる見通し。

ドル/円は0.3%安の111.14円。週間ベースでは5週ぶりの下落となった。

ドルはブラジルレアル、メキシコペソ、コロンビアペソ、ロシアルーブルなどの新興国通貨に対しても下落した。

ドル/円 NY終値 111.26/111.29

始値 111.38

高値 111.66

安値 111.05

ユーロ/ドル NY終値 1.1204/1.1210

始値 1.1163

高値 1.1211

安値 1.1161

(表はロイターデータに基づいています)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:「豪華装備」競う中国EVメーカー、西側と

ビジネス

NY外為市場=ドルが158円台乗せ、日銀の現状維持

ビジネス

米国株式市場=上昇、大型グロース株高い

ビジネス

米PCE価格指数、インフレ率の緩やかな上昇示す 個
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 4

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」…

  • 5

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 6

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 7

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 10

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 9

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 10

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中