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米PCE価格指数、インフレ率の緩やかな上昇示す 個人消費堅調

2024年04月27日(土)04時30分

米商務省が26日発表した3月の個人消費支出(PCE)価格指数は、インフレ率の緩やかな上昇を示した。ニューヨーク市内で昨年12月撮影。(2024年 ロイター/Eduardo Munoz/File Photo)

[ワシントン 26日 ロイター] - 米商務省が26日発表した3月の個人消費支出(PCE)価格指数は、インフレ率の緩やかな上昇を示した。ただ、住宅価格などが高止まりし、米連邦準備理事会(FRB)が当面、金利水準を維持する可能性を示唆した。

前月比は0.3%上昇、ロイター調査によるエコノミスト予想と一致した。2月改定値は0.3%上昇で前月の発表と変わらず。

前年比は2.7%上昇で、2月の2.5%、エコノミスト予想の2.6%を上回った。コア指数は前年比2.8%上昇した。

変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数は前年比2.8%上昇と、伸び率は2月と同じだった。前月比では0.3%上昇と、こちらも2月と同じだった。

FRB当局者が「スーパーコア」として注目する住宅・エネルギーを除くPCEサービス上昇率は前月比0.4%上昇。2月の0.2%上昇から伸び率が加速した。

3月にモノの価格は0.1%上昇した。ガソリンや衣料品などの上昇を、自動車・部品の下落が一部相殺した。

サービス価格の上昇率は0.4%と、2月の0.3%から上昇が加速。家賃を含む住宅・光熱費が0.5%上昇したことが寄与した。賃貸住宅の供給が増加し、家賃需要は減少しているものの、家賃は高止まりで推移している。

エコノミストは、家賃の下落が今年のある時点からPCEにも現れ始めると予想している。運輸サービス価格は1.6%上昇、金融サービス・保険は0.5%上昇した。

インフレ調整後の個人消費支出は前月比0.5%増だった。

JPモルガンのエコノミスト、ダニエル・シルバー氏は「第1・四半期を終えて、消費には確かな勢いがあるようだ。現時点では確たるデータはあまりないが、第1・四半期末の状況は第2・四半期の消費が力強い伸びを示す可能性を示唆している」とした。

インディペンデント・アドバイザー・アライアンスのクリス・ザッカレリ最高投資責任者(CIO)は「市場はほっと一息つくべきだろう。インフレが高水準にあり、これが2024年の新常態であることを考えると、市場は米連邦準備理事会(FRB)による利下げへの期待を乗り越える必要があるだろう」と述べた。

米商務省が25日に発表した2024年第1・四半期の国内総生産(GDP)で、FRBが物価の目安として注目する食料とエネルギーを除くコア個人消費支出(PCE)指数は3.7%上昇し、前四半期の2.0%上昇から伸びが加速した。

これを受けて3月のインフレ率が予想を上回る可能性が懸念されていた。

ロイター
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