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ドル100円半ば、イベント前に「煮詰まり感」広がる

2016年08月25日(木)16時03分

 8月25日、午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点からほぼ変わらずの100円前半。写真は都内で2月撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 25日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点からほぼ変わらずの100円前半。表向きは、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を明日に控え動きづらいとされるが、現実には、株式・債券・為替市場ともに、今後の展開が見えない「煮詰まり感」が広がり、新規のポジションを取る雰囲気ではないという。

「仮に、26日にイエレン議長がタカ派的な発言をして、9月にも米国が利上げするという期待が膨らんだとしても、金利高、ドル高方向にトレンドが形成されるとも思えない」(国内機関投資家)という。

FRBはデータを見ながら、あくまで慎重なペースで利上げすることを何度も表明しているからだ。

また、「米国が利上げを急ぐ理由は、インフレリスクではなく、将来の実物経済の落ち込みに備えて金融政策ののり代を確保するためであれば、既に伸びきっている米国株が、一段高になるイメージも描けない」(同)。

この日の東京市場では、朝方は実需筋のドル買い/円売りなどで100.62円まで上昇したが、その後は急速に動意が乏しくなり、100円半ばでの一進一退が続いた。

イエレンFRB議長は明日の日本時間午後11時から講演する予定。

同講演については「米経済に過熱感が無いなかで、引き締めが必要かどうか疑わしい。米国株の動きも狭い範囲にとどまっており、煮詰まってきている感じがするが、(こう着状態の後に)上ハネするイメージも持てない」(マーケット・ストラテジィ・インスティチュート代表、亀井幸一郎氏)との見方も出ている。

金融市場が全般に動意薄となる中、金先物市場では、FRB議長講演に備えたファンド勢の予防的な売り(ロングの手仕舞い)が入り下落した。

金先物12月限は午後3時時点で1329.20ドル付近。前日16.40ドル安の1329.70ドルで終了したニューヨーク・コメックスの通常取引から一段安となり、7月27日以来4週間ぶりの安値圏での取引となっている。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 100.43/45 1.1272/76 113.21/25

午前9時現在 100.56/58 1.1259/63 113.23/27

NY午後5時 100.44/47 1.1263/68 113.13/17

(為替マーケットチーム)

ロイター
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