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米株続伸、ダウ平均は222ドル高 消費関連株など上昇

2016年02月17日(水)07時17分

2月16日、米国株式市場は続伸。このところ軟調だった一般消費財株や工業株、ハイテク株が買われた。ニューヨーク証券取引所で12日撮影(2016年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 16日 ロイター] - 米国株式市場は続伸した。このところ軟調だった一般消費財株や工業株、ハイテク株が買われた。S&P総合500種は2営業日の上昇率が昨年8月以降で最大となった。

セクター別では、S&P総合500種の主要10業種指数がすべて上昇。金融株、ヘルスケア株、素材株の各指数はいずれも1.5%超のプラスとなった。

BB&Tウエルス・マネジメントのシニア・バイス・プレジデント、バッキー・ヘルウィグ氏は「多数の銘柄が売られ過ぎていたといえると思う。このため、これらの銘柄が様子見姿勢の投資家を引き寄せるはずだ」と述べた。そのうえで「問題は、この上昇相場が向こう数日間続くかどうかだ」と指摘した。

サウジアラビア、ロシアなどの主要産油国による協議は、市場が期待していた減産合意には至らなかったため、原油相場は下落した。だが一部の投資家は主要産油国が協議に入ったという事実を好感し、S&Pエネルギー株指数<.SPNY>は0.8%上昇した。

ロングボウ・アセット・マネジメントのジェイク・ダラーハイド最高経営責任者(CEO)は、原油相場の下落にもかかわらず株式相場が上昇したことを「極めてポジティブ」な材料と指摘。株式相場と原油相場の相関関係が解消される可能性があるとの見方を示した。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチによる世界のファンドマネジャー調査によると、投資家のキャッシュ保有比率は2001年11月以降で最高となった。これは「明快な買い」のシグナルと解釈されるという。

個別銘柄では、航空機のボーイングが3.7%上昇し、ダウ工業株30種の上げを主導した。

警備サービス会社のADTは47.5%急騰。プライベートエクイティ(PE)会社のアポロ・グローバル・マネジメントはADTを70億ドルで買収することで合意した。アポロは5.4%高。

病院経営のコミュニティ・ヘルス・システムズは22.1%下落。同社の四半期決算は予想に反して赤字となった。

クーポン共同購入サイトのグルーポンは41.2%上昇。中国の電子商取引大手アリババ・グループ・ホールディングはグルーポンの株式を3290万株保有しているとの情報を開示した。アリババは8.9%上昇した。

騰落銘柄数はニューヨーク証券取引所が上げ2522で下げ578(比率は4.36対1)、ナスダックは上げ2208で下げ606(3.64対1)だった。トムソン・ロイターのデータによると、米取引所の合計出来高は約86億株で、過去20営業日平均の96億株を下回った。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 16196.41 +222.57 +1.39 16012.39 16196.41 16012.39 <.DJI>

前営業日終値 15973.84

ナスダック総合 4435.96 +98.44 +2.27 4397.95 4435.96 4376.52 <.IXIC>

前営業日終値 4337.51

S&P総合500種 1895.58 +30.80 +1.65 1871.44 1895.77 1871.44 <.SPX>

前営業日終値 1864.78

*内容を追加しました。

ロイター
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