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独紙、ECB緩和策を批判 「ドラギラ伯爵が口座吸い尽くす」

2019年09月14日(土)03時13分

[ベルリン 13日 ロイター] - 13日付のドイツの日刊大衆紙ビルトは、欧州中央銀行(ECB)が前日マイナス金利の深掘りを決定したことを批判、ドラキュラ伯爵ならぬ「ドラギラ伯爵」がドイツの預金者の口座を「吸い尽くそうとしている」と揶揄した。

紙面には、牙を生やし吸血鬼の格好をしたドラギ総裁の合成写真を掲載。「我々の口座を吸い尽くすドラギラ伯爵」との見出しを掲げた。

ECBはユーロ圏の景気を刺激するため、12日の理事会でマイナス金利の深掘りと量的緩和の再開を決めたが、倹約志向が強いドイツの預金者の間では、低金利の長期化に対する不満が高まっている。

ビルト紙は「国内預金者の恐怖はまだまだ続く」と表現。

ワイトマン独連銀総裁は同紙とのインタビューで、ECBによる過度の刺激策が「住宅購入を目指している人々にとっては、低金利の住宅ローン利用が可能となるだろう」と指摘。「預金者にとっては良いニュースではないが、職の安定に伴う利益を享受する可能性がある。しかし、年金基金や生命保険会社が最も痛手を被ることになるだろう」と述べた。

ドイツ貯蓄銀行協会のヘルムート・シュレワイス会長も、今回のECBの決定は「メリットよりもデメリットのほうが多い」と批判した。

オーストリア中銀のホルツマン総裁は、12日の理事会では決定を巡り「抵抗」がみられたと指摘。ECBの打ち出した刺激策は誤りかとのブルームバーグTVの質問に対し、「そういう考えが頭をよぎった」と答えた。

12日のECB理事会に先立ち、ショルツ財務相は、個人預金者の預金金利がマイナスになる可能性を想定する必要はないとして、預金者の不安払拭に努めていたが、ドイツ連銀のヨアヒム・ビュルメリング理事は国内誌フォークスに対し「銀行は近く金利の低下分をさらに多くの顧客に転嫁する可能性がある」との見方を示した。[nL3N263271]

*内容を追加して再送します。

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