コラム

2026年、トランプは最大の政治的試練に直面する

2025年12月28日(日)10時25分

矛盾に満ちた経済政策の影響が有権者に及び始めた

これにはジョー・バイデン前大統領も強く同意するだろう。2024年の大統領選でバイデンがトランプに敗北したのは、バイデンの年齢や体力の衰えよりも、有権者が物価上昇に大きな不満を抱いたからだ。

しかしトランプの経済政策は、米経済と世界経済の両方に大きなダメージを与えている。矛盾に満ちた政策はコロコロ変わり、その影響は経済指標に表れるだけでなく、有権者が身をもって感じられるものになってきた。

トランプはそのために、2026年(とそれ以降)に大きな政治的代償を払うことになるかもしれない。

例えば、トランプはかねてから利下げを強く求めており、FRB(米連邦準備理事会)を支配して、金融政策を思いどおりに動かしたいと考えてきた。金利を下げれば物価上昇を抑え、経済成長を加速させられると思い込んでいるようだ(経済原理に反する妄想だ)。

だが、中央銀行(アメリカの場合はFRB)の独立性は、通貨と経済を安定させる上で決定的に重要な役割を果たす。それをトランプは破壊しようとしている。

さらにトランプは「関税は辞書にある最も美しい単語だ」として、関税を経済政策の要に据えてきた。

「関税を負担するのは外国企業だ」「関税が導入されても、コストは上昇せず、アメリカの雇用は守られ、貿易不均衡は是正される」などナンセンスのオンパレードだ。

プロフィール

グレン・カール

GLENN CARLE 元CIA諜報員。約20年間にわたり世界各地での諜報・工作活動に関わり、後に米国家情報会議情報分析次官として米政府のテロ分析責任者を務めた

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