コラム

過去10年で最多のスギ花粉? 本格化前に知っておきたい花粉症の歴史と最新治療法

2023年01月24日(火)11時20分

トマトでは、「花粉症に効く」と「花粉症を悪化させる」の両方の情報を見かけて戸惑う人も多いかもしれません。

トマトには、スギ花粉に含まれるアレルギー原因物質と類似構造を持つタンパク質が含まれています。そのため、スギ花粉症を持つ人は、トマトによってアレルギー症状を発症する可能性があります。一方、「トマトのカロテノイド(リコピン)には抗アレルギー作用がある」という研究成果があり、花粉症緩和にも効く可能性があると考えられています。

健康のために食べ物に気をつけるのは良いことですが、思ったような効果を得られない場合も少なくありません。花粉症に関しては、早めに専門医に相談したり、花粉を体に付着させない、体内に取り込まないことを重視したりするほうが良さそうです。

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プロフィール

茜 灯里

作家・科学ジャーナリスト。青山学院大学客員准教授。博士(理学)・獣医師。東京大学理学部地球惑星物理学科、同農学部獣医学専修卒業、東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻博士課程修了。朝日新聞記者、大学教員などを経て第24回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞。小説に『馬疫』(2021 年、光文社)、ノンフィクションに『地球にじいろ図鑑』(2023年、化学同人)、ニューズウィーク日本版ウェブの本連載をまとめた『ビジネス教養としての最新科学トピックス』(2023年、集英社インターナショナル)がある。分担執筆に『ニュートリノ』(2003 年、東京大学出版会)、『科学ジャーナリストの手法』(2007 年、化学同人)、『AIとSF2』(2024年、早川書房)など。

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