
パリのカフェのテラスから〜 フランスって、ホントはこんなところです
ルーブル美術館に展示された英国王室の元王子の写真とエプスタイン氏とパリとの因縁
世界中を騒然とさせているエプスタイン事件から、よりにもよって英国王室の元王子の逮捕という衝撃的事件から数日後、これまた、昨年の強盗事件から数々のお騒がせ事件が続いているパリ・ルーブル美術館に、この英国王室の元王子アンドリュー・マウントバッテン・ウィンザー氏の逮捕時の写真が展示されるという事件が起こっています。
チャールズ3世の弟であるアンドリュー氏はエプスタイン氏のファイルから「アンドリュー元王子が機密情報を含む可能性のある情報を、アメリカ人の性犯罪者であり資金提供者であるエプスタイン氏に渡したことを示唆するメールに基づく公務遂行における職務違反の疑い」、具体的にはアンドリュー氏のアジア旅行に関する報告書やアフガニスタンにおける投資機会に関する情報漏洩の疑いにより逮捕されています。
今回、ルーブル美術館に展示されたアンドリュー元王子の写真はロイター通信のカメラマンが撮影したもので、11時間の拘束を経て、釈放された際のもので、パトカーの後部座席に倒れ込み、虚ろな視線を向けているもので、近年でもっとも象徴的な写真として、既に全世界に拡散されているものです。
アンドリュー元王子の写真を展示したのは・・
このアンドリュー元王子の写真をルーブル美術館に展示したのは、イーロンマスクと億万長者を憎む人々のグループ「Everybody Hates Elon」の活動家たちで、彼らは「世界に名だたるパリ・ルーブル美術館のサーモンピンクの壁に額装された元王子の写真を展示することに成功した」と発表しており、この写真には、「彼は今、汗をかいています」というキャプションがつけられていました。
また、この写真がルーブル美術館に展示された様子を「Peolple vs Elon」(イーロンマスク反対派)という活動家数名がソーシャルメディアに投稿し、活動の最新内容として紹介しています。
「ルーブル美術館に飾ろう!」は、ソーシャルメディアでよく使われるミームなのだそうで、賞賛され、記憶に残るに値するほど素晴らしい作品等に使われています。つい最近、全然、意味合いは違いますが、今年の冬季オリンピックで金メダルを獲得した日本のフィギュアスケート・ペア「りくりゅう」の金メダル獲得した際の映像に「この映像はルーブル美術館に展示するべき!」というコメントがつけられているのを見かけ、「これか・・」と思った次第です。
ルーブル美術館に展示された写真につけられていた「彼は今、汗をかいています」というキャプションは意味深なもので、2019年にBBCで行われたアンドリュー王子のインタビューに言及しているもので、エプスタインが運営していた未成年者性的人身売買組織による著名な被害者の一人であるヴァージニア・ジュフリーがアンドリュー王子と会ったときに「彼は汗をかいていた」と証言したのに対し、王子は「発汗障害を患っていたためだ」と証言したことに関連してつけられたキャプションであると言われています。
この政治団体は、「ルーブル美術館に元とはいえ、王族の一員が逮捕されるという象徴的な写真を展示することで、世界が彼をどう記憶するか示すことができると考えた」とコメントしていますが、この写真が展示されたのは、15分間だけで、美術館員によりすぐに撤去されています。しかし、たった15分間の出来事がここまで拡散されるというのは、SNSの威力は凄まじいものです。
エプスタインとパリの因縁
エプスタイン氏と未成年者性的人身売買組織による被害者ヴァージニア・ジュフリーにとって、パリ、そしてルーブル美術館は、因縁のある場所でもありました。エプスタイン氏は、パリの高級住宅街フォッシュ通り22番地に高級アパートを所有しており、2000年代から2010年代に逮捕されるまでに年に数回、時には月に1度はパリを訪れていました。この億万長者にとって、パリはヨーロッパにおけるネットワークの拠点となっていたようです。
エプスタインの人身売買組織は、フランスのモデルスカウト・ジャン・リュック・ブルネルに資金提供を行い、MC2モデルマネージメントを設立させており、その内実は、若い女性のグルーミングとエプスタインが運営する人身売買組織に加わっており、30年にわたる性的暴行の告発、逮捕に繋がる結果となっています。
彼の性的人身売買の被害者のヴァージニア・ジュフリーは、自身が未成年者であった時に、エプスタインを介してアンドリュー王子に3回にわたって性行為を強要されたことをBBCを通じて広く国民に証言し、アンドリュー王子に肩書を返上することを求めて訴えていました。
ヴァージニア・ジュフリーは、死後、出版された自伝「Nobody's Girl」の冒頭でルーブル美術館を舞台にしています。「ルーブル美術館訪問は彼らが自分に贈ろうと決めていた贈り物でした。それは、弁護士や彼らの質問から数時間、離れられる時間でした」と彼女はその本の冒頭に綴っているのです。
彼女はエプスタインとギレーヌ・マクスウェル(エプスタインの人身売買組織の共犯者)と共に、ルーブル美術館を訪れていますが、彼らに「世の豪華な寝室を描いたタペストリー」の前に連れて行かれています。それは群衆の視線を浴びながら王にひざまずく若い男が描かれているものでした。初めて彼らが彼女をルーブル美術館に連れて行ったときには、既に彼女は性的虐待ネットワークに送り込まれており、何ヶ月も性的搾取が続いていたのです。
彼女は、その後も数度にわたり、彼らに連れられてルーブル美術館を訪れていますが、彼女は、その度にルーブル美術館ではパニック発作を起こしており、それを克服するために自分でもルーブル美術館の赤い部屋に戻り、「私は負けない!」と心に誓ったと綴っています。
彼女の死後、5年経って、彼女が非難した男の写真が、そのルーブル美術館に飾られたということには、なにか因縁めいたものを感じずにはいられないのです。

- RIKAママ
フランスって、どうしようもない・・と、日々感じながら、どこかに魅力も感じつつ生活している日本人女性。日本で約10年、フランスで17年勤務の後、現在フリー。フランス人とのハーフの娘(1人)を持つママ。東京都出身。
ブログ:「海外で暮らしてみれば・・」
Twitter:@OoieR






















































