日本では起こりえなかった「交渉の決裂」...言葉に宿る責任感とは?
これは、どちらの政治家の記者会見の在り方がいいとか悪いとかの話ではない。言葉の持つ意味や社会における言葉の重みは、国や文化、また社会構造によって大きく異なるからだ。
しかし、少なくとも「言葉は契約に等しい」という概念が日本社会に深く根付いていることは、日本育ちの私にとっては改めて誇りに思えることであり、また言葉をツールに信頼関係を築き上げていくという、外交を仕事にしている私にとっても非常にありがたい価値観でもある。
ティムラズ・レジャバ(駐日ジョージア大使)
TEIMURAZ LEZHAVA
1988年、ジョージア生まれ。1992年初来日。早稲田大学卒業後にキッコーマン勤務を経て、ジョージア外務省入省。2021年より駐日ジョージア特命全権大使を務める。共著に『大使が語るジョージア』など。
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