最新記事
ロシア外交

米ロ首脳会談の後、プーチンが「尻尾を振る相手」...相手国もトランプに反発

Russia Launches India Charm Offensive as US Relations Sour

2025年8月26日(火)18時45分
ジョーダン・キング
プーチンとジャイシャンカル

プーチンが現在猛烈に尻尾を振っている相手とは Sputnik/Sergei Karpukhin/Pool-REUTERS

<トランプの打ち出した二次制裁案に怯えるロシアは、同国産エネルギーの売り先を必死に探している>

米シンクタンクの戦争研究所(ISW)は、ロシアが「外交的努力を大いに費やし、インドを懐柔しようとしている」との見方を発表した。これは、ロシアが二次制裁を恐れていることの表れであるという。

「(ウラジミール・)プーチンやロシア高官は、インドとの関係を安定、強化するために相当な時間と労力を割いている。ロシアがインドを重要な収入源と見なしている証左だ」と、ISWは8月21日に発表したロシアの攻勢キャンペーンに関する評価の中で述べた。


ロシアによるインド接近は、米ロ関係が悪化する中で起きている。

ドナルド・トランプはロシア産原油の購入を理由に、インドに対し追加で25%の関税を課した。その後、プーチンに対してウクライナ戦争の和平に協力しなければ「非常に深刻な結果」がもたらされると警告した(本誌は、ロシア外務省と米国務省にコメントを求めている)。

ロシアの外交攻勢の強化は、西側諸国による制裁に起因する経済的打撃、特に西側諸国ではない貿易相手国にまで影響を及ぼす可能性のある二次制裁への懸念が高まっていることの表れだ。インドは現在、ロシア産原油の主要な購入国となっており、ヨーロッパ市場の空白を埋めている。

在ロシア・インド大使館によると、2024年度(2024年4月~2025年3月)の両国間の貿易額は過去最高の687億ドルに達した。その大部分がロシアからのエネルギー輸出によるものだった。

東京アメリカンクラブ
一夜限りのきらめく晩餐会──東京アメリカンクラブで過ごす、贅沢と支援の夜
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

仏政権崩壊の可能性、再び総選挙との声 IMF介入リ

ワールド

再送トランプ氏とFRBの対立深まる、クック氏解任で

ビジネス

米8月CB消費者信頼感指数97.4に低下、雇用・所

ビジネス

米耐久財コア受注、7月は+1.1% 予想以上に増加
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:健康長寿の筋トレ入門
特集:健康長寿の筋トレ入門
2025年9月 2日号(8/26発売)

「何歳から始めても遅すぎることはない」――長寿時代の今こそ筋力の大切さを見直す時

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 2
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット民が「塩素かぶれ」じゃないと見抜いたワケ
  • 3
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密着させ...」 女性客が投稿した写真に批判殺到
  • 4
    脳をハイジャックする「10の超加工食品」とは?...罪…
  • 5
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 6
    「美しく、恐ろしい...」アメリカを襲った大型ハリケ…
  • 7
    「ありがとう」は、なぜ便利な日本語なのか?...「言…
  • 8
    【写真特集】「世界最大の湖」カスピ海が縮んでいく…
  • 9
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 10
    トランプ、ウクライナのパイプライン攻撃に激怒...和…
  • 1
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 2
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 3
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家のプールを占拠する「巨大な黒いシルエット」にネット戦慄
  • 4
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 5
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 6
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自…
  • 7
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 8
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 9
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 10
    20代で「統合失調症」と診断された女性...「自分は精…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 7
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中