最新記事

キャリア

1人の時間が必要な内向型、人と会って元気になる外向型

2017年5月25日(木)20時41分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

 さらに「内向型人間」の脳は「外向型人間」の脳より外部の刺激に対してより敏感に反応すると言われています。つまり「内向型人間」は、どんな人やどんなものに出会っても、その印象を処理するのに「外向型人間」より多くのエネルギーを消費するのです。たとえばヨナスのような「内向型人間」は、騒々しい場所では勉強したり頭を使う仕事をしたりすることができません。それなのに彼の「外向型」の学友たちは少し騒々しいくらいの場所のほうが(ラジオを聴いたりしたほうが!)よく勉強できるのです。

 そうは言っても「外向型人間」が「内向型人間」より常に「元気」というわけではありません。反対に「内向型人間」が「型どおり」「外向型人間」より「静か」というわけでもありません。「人見知りする」という特性ですら、常に「内向型人間」に当てはまるわけではないのです。「人見知りする」人はみんな他人と接するのを怖がっているだけです。知らない人と話をすると不安になるのです。不安は「内向型人間」か「外向型人間」かにかかわらず「誰もがかかえる」ものです。ですから不安があるかないかで、「内向型」か「外向型」かを区別することはできません。

 また「繊細すぎる人」が「内向型人間」というわけでもありません。「繊細すぎる人」とは外部からの刺激に対して神経系がとても敏感に反応するために刺激を感じすぎる人、よく言えば感受性が非常に強い人のことを指します。「繊細すぎる人」の多くは「内向型人間」ですが、その30パーセントは(「繊細すぎる人」を専門に研究する心理学者のエレイン・アーロン博士がそうであるように)「外向型人間」です。

※第2回:ネガティブになりがちな内向型人間にも、10の強みがある


『内向型人間のための人生戦略大全』
 シルビア・レーケン 著
 岡本朋子 訳
 CCCメディアハウス

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガリニューアル!
 ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

利上げの可能性、物価上昇継続なら「非常に高い」=日

ワールド

アングル:ホームレス化の危機にAIが救いの手、米自

ワールド

アングル:印総選挙、LGBTQ活動家は失望 同性婚

ワールド

北朝鮮、黄海でミサイル発射実験=KCNA
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32、経済状況が悪くないのに深刻さを増す背景

  • 4

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 7

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 8

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中