最新記事

米中関係

台湾の蔡英文総統、トランプ米大統領との再び電話会談実施も

2017年4月28日(金)09時18分

 4月27日、台湾の蔡英文総統(写真)は、ロイターのインタビューに応じ、トランプ米大統領と再び電話による直接会談を行う可能性があると述べた。(2017年 ロイター/Tyrone Siu)

台湾の蔡英文総統は27日、ロイターのインタビューに応じ、トランプ米大統領と再び電話による直接会談を行う可能性があると述べた。また中国に対し、大国として世界的な責任を果たし平和維持に取り組むよう求めた。

蔡総統は、米政府とより直接的に連絡を取ることが可能だと述べ、「トランプ大統領自身に電話する機会は排除しないが、状況に応じた必要性や米政府の域内情勢を巡る見解によって判断する」とした。

トランプ大統領は就任前の昨年12月に蔡総統と電話会談を実施。米台首脳が直接接触したのはほぼ40年ぶりとなり、トランプ氏は米政府が維持してきた「一つの中国」政策について疑問を呈していた。

しかし今年2月には同政策の維持で合意し、今月初めには中国の習近平国家主席と米フロリダ州で会談した。

それでも蔡総統は米台関係は改善していると指摘。また、台湾が米国から最新鋭のステルス戦闘機を購入する必要もあり得ると述べた。

「われわれの防衛能力・戦略にとって重要となる製品(を購入する)可能性は否定しない」とし、「『F35』はそうした製品の一つだ」と語った。

蔡総統はこのほか「中国は独自の責任感を持って行動する必要がある」との見解を示した。「習近平主席が大国の指導者として、模範と柔軟性を示し、(中国と台湾の)両岸関係をこれまでと異なる観点で捉え、また将来的な両岸関係が異なるパターンで進むことを認めるよう望む」と述べた。



[台北 27日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガリニューアル!

ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米PCE価格指数、インフレ率の緩やかな上昇示す 個

ワールド

「トランプ氏と喜んで討議」、バイデン氏が討論会に意

ワールド

国際刑事裁の決定、イスラエルの行動に影響せず=ネタ

ワールド

ロシア中銀、金利16%に据え置き インフレ率は年内
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 6

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 7

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    「性的」批判を一蹴 ローリング・ストーンズMVで妖…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中