夏の終わりに襲い掛かる「8月病」...心理学のプロが伝授する「夏の憂鬱」に打ち勝つ方法
Feeling Anxious? It's Not Just You—The 'August Scaries' Are Very Real

Pablo Varela-Unsplash
<8月は長すぎる「日曜夜の憂鬱」のよう──じわじわと心を蝕む「オーガスト・スケアリーズ」との向き合い方を専門家に聞いた>
8月といえば、太陽が輝き、昼が長く、バカンスに最適な時期だが、夏が終わることに対する「憂鬱」を多くの人が感じる季節でもある。
【動画】「6月は金曜日、7月は土曜日、そして8月は日曜日」...8月病に苦しむ女性の動画に共感の嵐
TikTokではいま、「オーガスト・スケアリーズ(August Scaries)」という言葉とともに、夏の終わりに訪れる漠然とした不安や物悲しさを共有する投稿が広がっている。
投稿者のレーガン・スウィーニー(@regansweeney)は、話題を呼んだ動画の中でこの感覚をこう表現した。「6月は金曜日、7月は土曜日、そして8月は日曜日」――この比喩には、1万3400件以上の「いいね」が集まり、動画は7万2000回以上再生されている。
スウィーニーによれば、6月はまだ仕事や学校が忙しく、「金曜日を待つような高揚感」があるという。一方で、7月は「1年で最も完璧な月」。それは彼女にとって、土曜日が1週間で最も完璧な日であるのと同じ感覚だ。
だが、そこに訪れるのが8月だ。週末はまだ終わっていないはずなのに、終わりがじわじわと迫ってくる。スウィーニーは動画にこうキャプションを添えた。「8月は世界で最も長い『日曜夜の憂鬱』」。
なぜ憂鬱な気持ちになるのか
臨床ヒプノセラピスト(催眠療法士)であり「メンタルヘルス・ファーストエイド(こころの救急マニュアル)」の修得者でもあるイングリッド・ラドフォード氏は本誌の取材に対し、「人間の脳は予測可能な状態を好むようにできている」と語る。