「腸内細菌は3歳までに決まる」...健康・老化・メンタルを左右する「40兆の微生物」の世界とは?

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<腸は「第二の脳」ではなく、もはや「もう1つの自己」...大腸と腸内細菌の世界をじっくり探求するのであれば、この1冊>
「あなたは、何を食べたかで決まる」とよく言われるが、『健康の土台をつくる 腸内細菌の科学』(日経BP)は、さらに一歩踏み込み、「あなたは、腸に棲む細菌で決まる」と問いかけてくる本だ。
筆者で、腸内細菌学や抗加齢医学を研究する京都府立医科大学の内藤裕二教授は、腸内細菌が人間の消化器疾患のみならず、老化や精神状態、免疫や肥満といった全身の問題に深く関わっていることを多数の最新研究とともに明らかにしていく。
そこからは、腸がもはや「第二の脳」どころか、「もう1つの自己」であることに気づかされる。
特に国内外の豊富な最新の研究事例からは、欧米で流行している「健康的な食生活」やその取り組みが、必ずしも日本人に合致しない可能性についても慎重につづられており、京都の京丹後地域や沖縄といった、日本国内の長寿地域の食生活と腸内環境についての最新研究とその事例も興味深い。
また、とりわけ注目したいのは、「腸内細菌が3歳までに、ほぼ決まる」という点だ。乳児期の食事や湯舟に浸かるといった生活習慣を含めた、衛生状態なども腸内フローラの「初期設計図」を形づくり、その後の健康に影響を及ぼしていくことが示されている。
これまで見過ごされがちになっていた、生育環境における腸内フローラに着目している点も本書のユニークな点だ。
そして、腸の状態がストレスやうつ、認知症などにも関わるという知見をもとに、精神医学や神経科学といった隣接分野も横断していく。
科学的でありながらも専門用語に頼らず、読者に届く言葉で丁寧に語りかける本書からは、研究から得た知見を社会と共有し、医学や科学の面白さを伝えたいという内藤教授の深い思いがうかがえる。
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