最新記事

教育

「ロシアが戦争を始めた理由」を説明できますか? 教養としての「ニュースを読み解く力」とは

2022年12月9日(金)08時01分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
新聞

undefined undefined-iStock

<教養とは単なる知識ではなく、自分で考えて決める力のこと。日々のニュースの中にある「事実」を単に羅列するのではなく、「物語」として読み解くにはどうすればいいのか?>

「BTSはなぜ世界で大人気なの?」「円安って、いいの? 悪いの?」「アメリカって、なんでえらそうなの?」──もし、子どもに聞かれたら、あなたはすぐに答えられるだろうか?

このたび「ニューズウィーク日本版」から『くらしから世界がわかる 13歳からのニューズウィーク』(CCCメディアハウス)が誕生。ニュースを学びながら、勉強が自分の日常や人生に欠かせないことを実感できるようになるためのニュース解説書だ。

本書は、時事問題を単なる〈ファクトの羅列〉としてではなく、日常の疑問に結びつけて〈ストーリーで考える〉ことが特徴だ。

「社会・くらし」「経済」「科学技術」「国際情勢」「環境問題」の分野から、誰もがニュースで見聞きしたことがある20のテーマを扱う。

子どもに時事問題について質問されて答えられなかった経験がある人、または基礎教養としてニュースを理解しておきたい大人にとっても最適な一冊だ。本書より「はじめに──大人も子どもも、みんなが勉強して生きていく時代に」を抜粋する。

◇ ◇ ◇

勉強とは世のなかのしくみを知ること

いま、この本を開いたみなさんのなかには、お父さんやお母さんから「もっと勉強しなさい」といわれている人も多いのではないでしょうか。

「けっ、勉強なんてしなくても生きていけるよ」と思っている人もいるかもしれませんし、「大人は勉強しなくていいよな」と思っている人もいるでしょう。ただ、それは大きな間違いです。

みなさんが生きるこの時代は、みんなが勉強し、みんなで生きていく時代です。勉強するのは、子どもだけではありません。大きな会社の社長も、政治家も、医者も、弁護士も、料理人も、美容師も、八百屋も、体が勝負のスポーツ選手も、つねに勉強しないと生きていけません。

みなさんのお父さんやお母さんは、そのことを知っているから、勉強しろというのかもしれませんよ。ではいったい、勉強はなんのためにするのでしょうか?

勉強はテストで良い点をとるためにするものではありません。テストで良い点が取れるのは、あくまで勉強した「結果」に過ぎません。そうではなく、世のなかが、なぜこうなっているのかを考え、そのしくみを知ることこそ、勉強の本来の「目的」です。

ですから、会社の社長であれば、どうすれば会社を大きくできるのか、社員が生き生きと働けるのかについて必死に勉強し、考えています。

八百屋であれば、近くにあるスーパーではなく、自分の店でみんなに野菜を買ってもらえるようにするにはどうすべきかと知恵をしぼっています。




 『くらしから世界がわかる 13歳からのニューズウィーク
 栗下直也 (著)/ニューズウィーク日本版編集部 (編集)


(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

トランプ氏「ガザ戦争は終結」、人質解放待つイスラエ

ビジネス

主要行の決算に注目、政府閉鎖でデータ不足の中=今週

ワールド

中国、レアアース規制報復巡り米を「偽善的」と非難 

ワールド

カタール政府職員が自動車事故で死亡、エジプトで=大
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 2
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由とは?
  • 3
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリカを「一人負け」の道に導く...中国は大笑い
  • 4
    メーガン妃の動画が「無神経」すぎる...ダイアナ妃を…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 7
    連立離脱の公明党が高市自民党に感じた「かつてない…
  • 8
    筋肉が目覚める「6つの動作」とは?...スピードを制…
  • 9
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 10
    1歳の息子の様子が「何かおかしい...」 母親が動画を…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 4
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 5
    祖母の遺産は「2000体のアレ」だった...強迫的なコレ…
  • 6
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 7
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 8
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 9
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿す…
  • 10
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 9
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 10
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中