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同盟破壊、関税乱発の果てに...米国民は「最高破壊責任者」トランプを支えるのか?
大学で学生たちにトランプ(そして左派のバーニー・サンダース)現象について説明する際、私はよく航空会社のマイレージプログラムの特典を失ったときの気分を引き合いに出す。
実を言うと、私はもう20年近く、超最上級の「ゴッド・ステータス」を維持していた。だがある日、何らかのシステム障害のせいで一般乗客と同じクラスに格下げされてしまった。
すると、自分でも信じられないほどに怒りが込み上げてきた。許せない、こんな理不尽な事態を招いた奴には必ず復讐してやる。そんな心理状態になっていた。トランプ(やサンダース)の支持者も、きっとそんな気分なのだ。
笑いものになる瀬戸際に
こうしてトランプは「最高破壊責任者」となる道を選んだ。中国については、同盟諸国と組んで築いた緻密な包囲網を壊し、単純な直接対決に出た。
ウクライナ支援では欧州諸国との連帯を壊し、超大国同士の取引を選んだ。ガザに関しては露骨な不動産取引で済ませようとしている。
経済については、グローバルな成長を促す自由貿易を捨て、関税を武器にサプライチェーンを寸断し、アメリカ国内で完結させたい。
そして自分の邪魔をし、あるいは異議を唱える者(連邦政府の官僚や各種のNGO、エリート主義の大学など)は容赦なくたたきつぶす。
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