コラム

史上最大の「株価急落」を、日銀はなぜ許した? 「根本的な原因」を読み解く

2024年08月22日(木)17時38分

日銀はなぜ追加利上げを前倒ししたのか?

ところが、日銀は自ら提示したシナリオを変更し、追加利上げに踏み切ったことから市場は大混乱となった。為替市場では急激に円高が進み、前代未聞の株価下落を招いてしまった。

ではなぜ日銀は正常化を前倒しする決断を下したのだろうか。植田和男総裁はマクロ的環境が整ったと説明しているが、その説明をそのまま受け取る人は少数派だろう。


9月の自民党総裁選を控え、岸田政権は円安とそれに伴う物価高に神経質になっていた。政権幹部からは日銀に強く利上げを求める発言が相次ぎ、日銀はこうした政府の要請を考慮した可能性が高い。

政府からの要請を受け入れた結果、株価が下落したのであれば、今回の下落は回避できたものだったと言えるかもしれない。

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プロフィール

加谷珪一

経済評論家。東北大学工学部卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当する。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は金融、経済、ビジネスなどの分野で執筆活動を行うほか、テレビやラジオで解説者やコメンテーターを務める。『お金持ちの教科書』(CCCメディアハウス)、『スタグフレーション』(祥伝社新書)、『本気で考えよう! 自分、家族、そして日本の将来』 (幻冬舎新書)など著書多数。

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