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イギリスの香港市民受け入れはブレグジット効果
最後に、これは日本で報道されるかどうかも疑わしいが、ロックダウン中の壮大なるグッドニュースが1つある。イギリスで700人以上の組織犯罪関係者が逮捕されたのだ。これは、フランス捜査当局が犯罪組織の暗号メッセージをハッキングして追った素晴らしい努力が実ったものであり、さらにそれを利用してイギリス警察がターゲットを特定し、行動を監視して証拠を積み上げることに成功したからでもある(その過程で犯罪組織と癒着していた警察官2人も特定された)。
これは、以前なら「しっぽをつかめなかった」重要人物をも含む、イギリス各地での一斉逮捕につながり、大量の武器やドラッグ、不正資金の押収という成果も生んだ。フランスとオランダ、イギリスや他の欧州諸国の警察当局が協力して、国境を越えた犯罪組織に強烈な一撃を与えることができたのだ。こうした協力体制はEUの誕生以前にも存在したし、イギリスのEU離脱後も存在し続ける。
EU残留支持派は、ブレグジット後のイギリスは外国人嫌いの存在と化し、世界と関わらず、隔絶されて安全性が低くなるだろうと主張していた。今のところ、そんな理論がもっともらしく聞こえるだろうか?
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