- HOME
- コラム
- Edge of Europe
- 悪徳家電販売店、だますほうが悪い? だまされるほう…
悪徳家電販売店、だますほうが悪い? だまされるほうが悪い?
ミリバンド氏の番組にも、そういう賢くない買い物をしてしまった人が匿名で出演していた。彼は、本当なら買えるはずもないほどの高額で商品を買ってしまったことに困惑していた。でも、彼のような人は決して珍しくないから、そんなに自分を責める必要もないと思う。<このコラムの関連記事>それに、これは、低所得の人たちに限ったことではない。
今週僕は、イギリス人の成人は平均して8000ポンドの「無担保」債務を抱えているという記事を読んだ。無担保の債務は(住宅ローンなど担保のある債務とは違い)、そのほとんどは個人ローンやクレジットカードの債務で、利率は5~21%だ。これはかなりの額だし、この負債から生じる利子も相当なものだろう。
教育のある恵まれた人たちでも、時には金融知識があまりにお粗末で驚かされることがある。僕だって専門家ではないが、複利とか、投資利益率、実質収益などごく基本的な事柄をしばしば人に説明してやる羽目になることがある。複利についていえば、1%の利率の違いは1年ではたいして大きな違いではないとだけ考えがちで、それが25年たったらものすごい違いになるということをなかなか見通せないものだ。
実質収益という概念も、いくら説明しても分かってもらえないものの1つだろう(インフレ率が4%だったら、3%の利率はちっともよくないということをなかなか理解できない)。
実は、このあまりにも重要で、あまりにもシンプルな原則をどうしても分からせてやりたい人が一人いる。21歳の若かりしときの僕だ。
*追記:このブログを書いた翌日、僕は大通りを歩いていて問題のチェーン店の前を通ってみた。まさにその窓には、ミリバンドが番組内で「暴露した」のと同じ内容の表示がちゃんと掲げられていた。年率69.99%、オプションでない標準サービスの金額、それに商品の最終的な「総額」(僕に言わせれば「過払い額」)。つまり、店側がどんなに反道徳的に見えようとも、実際の金額を小さな字でごまかして「安い週払い金額」だけをでかでかと掲げて客をだましている、などとは決して非難できないということだ。
【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガリニューアル!
ご登録(無料)はこちらから=>>
「欧州のリーダー」として再浮上? イギリスが存在感を取り戻す理由 2025.05.05
「生物学的女性が、女性である」が画期的判決になってしまう時代 2025.05.02
チャリティーへの寄付品すら盗む人々...荒れたイギリスが悲しい 2025.04.29
紅茶をこよなく愛するイギリス人の僕がティーバッグ使い回しをやめるまで 2025.04.05
お手軽スポーツ賭博がイギリスを蝕む 2025.04.02
もうアメリカにタダ乗りできない...トランプ2期目でさすがに欧州が目を覚ました 2025.03.19
イギリス流のトランプ操縦術が始動 2025.03.05
-
外資系顧客向けシステムエンジニア/システムインテグレータ・ソフトハウス
株式会社リファルケ
- 東京都
- 年収450万円~1,260万円
- 正社員
-
Facility Coordinator「日系・外資クライアントへの総務業務」
日本アイ・エス・エス株式会社
- 東京都
- 年収450万円~600万円
- 正社員
-
「カスタマーサクセス~外資系企業を中心に採用の支援~」/業界未経験OK/留学・海外生活経験、外国籍など活躍中
株式会社キャリアクロス
- 東京都
- 年収400万円~500万円
- 正社員
-
「代理店営業」世界シェアトップクラス/中国本社/外資系/ビデオ IoT
Dahua Technology Japan合同会社
- 東京都
- 年収600万円~1,000万円
- 正社員