米共和上院議員、再選目指さず 減税法案巡り大統領と対立

米共和党のトム・ティリス上院議員（ノースカロライナ州選出）が６月２９日、来年の中間選挙で再選を目指さない方針を表明した。２７日、ワシントンで撮影（２０２５年　ロイター/Elizabeth Frantz）

[ワシントン ２９日 ロイター] - 米共和党のトム・ティリス上院議員（ノースカロライナ州選出）が２９日、来年の中間選挙で再選を目指さない方針を表明した。

ティリス氏はトランプ大統領が掲げる減税・歳出法案の審議開始に向けた２８日の採決で反対票を投じた共和党上院議員２人のうちの１人。

トランプ氏はティリス氏が「大きな間違い」を犯していると批判し、対抗馬の擁立を検討すると述べていた。

ノースカロライナ州は来年の上院選で数少ない接戦州の１つになるとみられる。

トランプ氏は２９日、ティリス氏が再選を目指さないと表明したことについて「素晴らしいニュースだ！」と自身の交流サイト（ＳＮＳ）「トゥルース・ソーシャル」に投稿。

ティリス氏は声明でトランプ氏に言及しなかったものの、議会の行き詰まりを嘆き、「ワシントンでここ数年、以前にも増して明らかになっているのは、超党派の協力を積極的に支持して歩み寄り、独立した思考を示すリーダーが絶滅の危機に瀕していることだ」と述べた。

同氏は減税・歳出法案を巡り、低所得層向け公的医療保険（メディケイド）の削減の影響などに懸念を示していた。