ポーランド大統領選、中道与党候補が僅差で首位 6月決選投票へ

5月18日、ポーランドで大統領選が実施された。出口調査ではトゥスク首相の中道与党「市民プラットフォーム」のチャスコフスキ・ワルシャワ市長(写真)が僅差で首位となった。写真は同日、南東部サンドミエシュで撮影(2025年 ロイター/Kacper Pempel)
Adrianna Ebert Karol Badohal
[ワルシャワ 18日 ロイター] - ポーランドで18日、大統領選が実施された。出口調査ではトゥスク首相の中道与党「市民プラットフォーム」のチャスコフスキ・ワルシャワ市長が僅差で首位となった。事前の予想ほど伸びず、決選投票では同国の親欧州路線を巡り接戦が予想される。
イプソスの出口調査によると、チャスコフスキ氏が31.2%、愛国主義的な右派野党「法と正義(PiS)」が推すナブロツキ氏が29.7%の支持を得た。事前の世論調査で示されていた4─7%ポイントよりはるかに小幅なリードにとどまった。
この結果が確定すれば、両氏が6月1日の決選投票に進む。
出口調査では極右候補2人への支持も合わせて21%超と歴史的に見て高水準だった。
ポーランドでは大統領が法案の拒否権を持つ。決選投票でチャスコフスキ氏が勝利すれば、トゥスク政権はPiSが導入し、裁判所の独立性を損なうとの批判がある司法改革の撤回などが可能になる。
一方、ナブロツキ氏が勝利すれば、2023年のトゥスク氏就任以来の行き詰まりが続くことになる。PiS出身のドゥダ大統領はこれまで、トゥスク政権の取り組みを妨げてきた。
チャスコフスキ氏は欧州の政策決定におけるポーランドの役割強化を掲げている。