イスラエルへの武器供給停止、ハマス強化招く=英外相
5月12日、英国のキャメロン外相(写真)は、イスラエルがパレスチナ自治区ガザ南部のラファに対する地上攻撃を開始し、英国がイスラエルへの武器供給をやめた場合、イスラム組織ハマスが強化されることになると語った。ロンドンで9日撮影(2024年 ロイター/Peter Cziborra)
[ロンドン 12日 ロイター] - 英国のキャメロン外相は12日、イスラエルがパレスチナ自治区ガザ南部のラファに対する地上攻撃を開始し、英国がイスラエルへの武器供給をやめた場合、イスラム組織ハマスが強化されることになると語った。
イスラエルは11日、ラファのパレスチナ人に新たな避難指示を出した。地上攻撃の準備の一環と見られる。バイデン米大統領はイスラエルが地上攻撃を行えば、米国は武器供給を停止すると警告している。
キャメロン氏はBBCの番組で、ラファに避難している数十万人のパレスチナ市民を保護する計画がない限り、イスラエルのラファでの作戦を支持しないと述べた。
一方で、イスラエルへの武器提供の点では英国は米国と「全く異なる立場」にあると発言。イスラエルが英国から輸入する武器は全体の1%にも満たず、すでに厳格なライセンス制度で管理されているとした。
キャメロン氏はハマスにとっては人質解放に向けた取引を受け入れることが「より良い答え」だとし、「われわれが(イスラエルへの)武器供給方針を変えると今発表すれば、ハマスが勢いづけ、人質解放の可能性が低くなる」と語った。