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メキシコ、物価目標達成は25年第2四半期に後ずれか=中銀報告書

2023年11月30日(木)10時00分

 メキシコ中央銀行は11月29日に公表した四半期報告書で、インフレ率が中銀目標まで下がる時期が後ずれするとの見通しを示した。2022年8月、メキシコ市で撮影(2023年 ロイター/Henry Romero)

Brendan O'Boyle

[メキシコ市 29日 ロイター] - メキシコ中央銀行は29日に公表した四半期報告書で、インフレ率が中銀目標まで下がる時期が後ずれするとの見通しを示した。ただ、来年の早い段階で利下げが議題に上りそうだとしている。

報告書によると、総合とコアのインフレ率が中銀目標の3%に近づくのは2025年第2・四半期となる見通し。前回の報告書では24年第4・四半期と予想していた。

今年第4・四半期の総合インフレ率の予想は4.4%と、前回の報告書で示した4.6%から小幅に下方修正した。一方、来年第4・四半期の総合インフレ率は3.4%と、前回の3.1%から上方修正した。

「インフレ環境は依然、複雑で不透明だ。パンデミックや地政学上の紛争に伴うショックが、予想よりも底堅い経済活動と相まってインフレに影響し続けている」とした。

経済成長率については、今年の見通しを前回の3.0%から3.3%に、来年を2.1%から3.0%に、それぞれ上方修正した。

インフレ率を中銀目標まで下げるには、「しばらくの間」政策金利を据え置く必要があるとしている。中銀は今月、5会合連続で政策金利を過去最高の11.25%に据え置いた。

ロドリゲス総裁は報告書のプレゼンテ―ションで、12月の会合で利下げを行う可能性は低いが、来年初めには利下げが議題に上りそうだとの見解を示した。「ディスインフレ過程の進展という重要な点を踏まえると、来年初めにはレファレンスレートの引き下げを開始できるかどうかについての議論を始められる可能性がある」と述べた。

ロイター
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