ニュース速報
ビジネス

米実効関税率20%超えか、1900年代初頭来の高水準 経済団体が試算

2025年07月12日(土)00時56分

国際商業会議所(ICC)の試算によると、トランプ米大統領が今週発表した一連の輸入品に対する関税措置を受け、米国の実効関税率は20%を超え、1900年代初頭以来の高水準になる見通し。4月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[ロンドン 11日 ロイター] - 国際商業会議所(ICC)の試算によると、トランプ米大統領が今週発表した一連の輸入品に対する関税措置を受け、米国の実効関税率は20%を超え、1900年代初頭以来の高水準になる見通し。

トランプ政権が今週貿易相手国に送った書簡に含まれていた関税に加え、銅に対する50%の関税、医薬品に対する最大200%の関税の脅威に基づくという。

ICCのアンドリュー・ウィルソン副事務総長は11日、ロイターに対し、関税措置に関する一連の発表後も、金融市場が「かなり楽観的」だったことは注目に値すると指摘。企業が引き続き、関税の方向性や米国の貿易政策、それに伴うリスクについて「強い懸念」を抱いていることに言及し、「特に興味深いのは、金融市場の反応と企業の反応の乖離だ」と述べた。

その上で「過去数日間の状況を踏まえると、政権は米国にとって可能な限り高い実効関税率の達成に固執しているというのが現在のわれわれの見方だ」とし、「政権が株式市場と米債のパフォーマンスに敏感であることに疑いはない。しかし基本的に、金融市場を混乱させずに、どの程度高い数字(関税率)を達成できるかが焦点だろう」という認識を示した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

NATO、ロシア抑止に長距離ミサイルの増強必要 米

ワールド

米政権、FEMA廃止案を撤回 州主導の災害対応継続

ワールド

クルド人組織PKKが武装解除、トルコとの対立終結へ

ワールド

ウクライナ、ロシア西部にドローン攻撃 戦闘機・ミサ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「裏庭」で叶えた両親、「圧巻の出来栄え」にSNSでは称賛の声
  • 2
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に...「曾祖母エリザベス女王の生き写し」
  • 3
    トランプはプーチンを見限った?――ウクライナに一転パトリオット供与継続の深層
  • 4
    アメリカを「好きな国・嫌いな国」ランキング...日本…
  • 5
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、…
  • 6
    セーターから自動車まで「すべての業界」に影響? 日…
  • 7
    『イカゲーム』の次はコレ...「デスゲーム」好き必見…
  • 8
    【クイズ】日本から密輸?...鎮痛剤「フェンタニル」…
  • 9
    英郵便局、富士通「ホライズン」欠陥で起きた大量冤…
  • 10
    アメリカの保守派はどうして温暖化理論を信じないの…
  • 1
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 2
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...APB「乗っ取り」騒動、日本に欠けていたものは?
  • 3
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 4
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 5
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 6
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 7
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 8
    孫正義「最後の賭け」──5000億ドルAI投資に託す復活…
  • 9
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 10
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中