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国債先物は続落で引け、長期金利1.025% 12年ぶり高水準

2024年05月27日(月)15時35分

 5月27日、 国債先物中心限月6月限は、前営業日比7銭安の143円52銭と続落して取引を終えた。 写真は円紙幣。2022年11月撮影(2024年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 27日 ロイター] - 国債先物中心限月6月限は、前営業日比7銭安の143円52銭と続落して取引を終えた。日銀の政策正常化観測が相場の重しとなった。新発10年国債利回り(長期金利)は同2.0ベーシスポイント(bp)上昇の1.025%と、2012年4月以来12年ぶりの高水準をつけた。

きょうの国債先物は、週末の米国市場で長期金利が低下した流れから、小口の買い先行でスタート。ただ買い一巡後は日銀当局者の発言で金融政策の正常化が改めて意識され、午後はマイナス圏に沈んで推移した。

材料視されたのは、日銀の金融研究所が開催した「2024年国際コンファランス」で内田真一副総裁が行った基調講演。市場では「特にタカ派ということはなくニュートラルなトーンだった」(三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジスト)との指摘が聞かれたが、「デフレとゼロ金利制約との闘いの終焉は視野に入った」などのコメントが市場参加者に政策正常化を改めて意識させ、午後の売り手掛かりとなったという。

現物市場では10年物以外の新発国債利回りも総じて上昇。2年債は前営業日比1.0bp上昇の0.345%、5年債も同1.0bp上昇の0.595%、20年債は同0.5bp上昇の1.865%、30年債は同1.0bp上昇の2.175%、40年債は同0.5bp上昇の2.325%。

短期金融市場で無担保コール翌日物の加重平均レートは前営業日(0.078%)から横ばい圏の見通し。「週末要因は剥落したが、引き続き資金の取り手のニーズが強かった」(国内金融機関)という。

大阪取引所のTONA3カ月金利先物の6月限(最終取引月は24年9月)は同横ばいの99.8600。

TRADEWEB

OFFER BID 前日比 時間

2年 0.338 0.346 0.006 15:03

5年 0.588 0.595 0.007 15:02

10年 1.019 1.025 0.017 15:03

20年 1.858 1.865 0.005 15:10

30年 2.168 2.175 0.007 15:02

40年 2.319 2.325 0.001 15:03

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