ニュース速報
ビジネス

中国、超長期特別国債1兆元を発行へ 景気支援へ17日から

2024年05月13日(月)21時25分

 中国財政省は13日、期間20年─50年の超長期特別債の発行を17日から開始すると明らかにした。写真は人民元紙幣。2017年5月撮影(2024年 ロイター/Thomas White/Illustration)

[上海/北京 13日 ロイター] - 中国財政省は13日、期間20年─50年の超長期特別債の発行を17日から開始すると明らかにした。景気下支えが狙い。

複数の関係筋が、17日から1兆元(1382億3000万ドル)の超長期特別国債の発行が始まると指摘、財政省はこの情報を確認した。

関係筋によると、内訳は20年債が3000億元、30年債が6000億元、50年債が1000億元。

財政省によると、30年債は17日から11月15日まで12トランシェに分けて発行される。20年債は今月24日から7トランシェ、50年債は17日から3トランシェに分けて発行されるという。

李強首相は13日、主要な国家戦略の実行支援と重要分野での安全保障能力を構築に向け、超長期特別国債を有効に活用するよう関係当局に求めた。国営メディアが報じたもので、中国は今年および今後数年の主要課題のため、従来の政策と特別政策を調整して活用すると伝えた。

超長期特別国債の発行計画は3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で初めて発表され、市場参加者の注目が集まっている。

国営メディアによると、調達した資金は自然災害への耐性を高めるため、被災地の復興支援や都市部の排水関連の防災インフラの整備に充てる。

超長期特別国債の発行は予想されていたため、詳細に関するニュースを受けて債券利回りは小幅低下。30年債利回りは2ベーシスポイント(bp)低下し2.55%。今年30bp低下している。

上海安放私募基金管理の幹部は、国債の供給は価格を圧迫する要因だが、織り込み済みだったと指摘。「また、市場は中国人民銀行(中央銀行)が利下げや預金準備率引き下げを通じて流動性を支援すると予想している」と述べた。

11日発表の中国の4月の社会融資総量は過去最低の伸びを記録していた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ロシア、国内の米資産を損失補償に充当へ 凍結資産没

ビジネス

ユーロ圏の第1四半期妥結賃金、伸びはやや上昇=EC

ワールド

ロシア、ウクライナ北東部ハリコフをミサイル攻撃 7

ビジネス

テスラ、30年までに年2000万台納入との目標を削
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:スマホ・アプリ健康術
特集:スマホ・アプリ健康術
2024年5月28日号(5/21発売)

健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「天国にいちばん近い島」の暗黒史──なぜニューカレドニアで非常事態が宣言されたか

  • 2

    ウクライナ悲願のF16がロシアの最新鋭機Su57と対決するとき

  • 3

    黒海沿岸、ロシアの大規模製油所から「火柱と黒煙」...ウクライナのドローンが突っ込む瞬間とみられる劇的映像

  • 4

    能登群発地震、発生トリガーは大雪? 米MITが解析結…

  • 5

    戦うウクライナという盾がなくなれば第三次大戦は目…

  • 6

    韓国は「移民国家」に向かうのか?

  • 7

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 8

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 9

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された─…

  • 10

    高速鉄道熱に沸くアメリカ、先行する中国を追う──新…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気を失った...家族が語ったハマスによる「拉致」被害

  • 4

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 5

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の…

  • 6

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 7

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 8

    能登群発地震、発生トリガーは大雪? 米MITが解析結…

  • 9

    ウクライナ悲願のF16がロシアの最新鋭機Su57と対決す…

  • 10

    米誌映画担当、今年一番気に入った映画のシーンは『…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中