ニュース速報
ビジネス

日経平均は反落、米株安やFOMC警戒で 個別物色は活発

2024年05月01日(水)15時44分

 5月1日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比131円61銭安の3万8274円05銭と、反落して取引を終えた。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2024年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Mayu Sakoda

[東京 1日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比131円61銭安の3万8274円05銭と、反落して取引を終えた。前日の米株安の流れを引き継いだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表をあすに控え、様子見ムードも広がった。一方、決算を手掛かりとした個別物色は活発で、レーザーテックは14%超高となった。

日経平均は前298円安と軟調にスタート。前場で369円安の3万8036円24銭まで下落したが、後場には一時プラス圏に浮上し27円高の3万8433円34銭で高値を付けた。市場では「4月の下落で過熱感が解消され、下値が堅くなってきた」(国内証券)との声があった。ただ、今週はFOMCや米雇用統計の発表を控えているため上値は重く、取引終盤にかけては100円ほど安い3万8200円台での推移となった。

前日の米国株式市場では、雇用コストの上昇や消費者信頼感の低下が意識され主要3株価指数が1─2%下落した。

FOMCでは金利据え置きの決定が予想されている。ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストは「FOMCではパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長のタカ派姿勢が確認できるとされているが、ここ数日感で利下げ観測後退の織り込みが進んでいる。波乱は回避できるだろう」とみている。

決算内容を手掛かりとした個別売買は活発だった。レーザーテックが前日発表した決算では1─3月期の実績値が市場予想を上回り、株価は14.88%高となった。同じく前日に決算を発表した西日本旅客鉄道は8%超高、昼休み中に発表した双日も5%超高としっかりだった。

商船三井、日本電気硝子は前日発表の決算が嫌気され4─5%超安。決算に先立って前日に業績予想の下方修正を発表した日揮ホールディングスは11%超安となった。

そのほか主力株では、アドバンテスト、ダイキン工業がしっかり。ファーストリテイリング、ソフトバンクグループ、信越化学工業はさえなかった。

東証株価指数(TOPIX)は0.50%安の2729.4ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.5%安の1404.79ポイント。プライム市場の売買代金は4兆7091億2800万円だった。東証33業種では、値上がりは陸運、水産・農林など5業種で、値下がりは海運、証券、石油・石炭製品など27業種、空運は変わらずだった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.18%安の646.25ポイントと、反落した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが439銘柄(26%)、値下がりは1160銘柄(70%)、変わらずは52銘柄(3%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 38274.05 -131.61 38107.38 38,036.24─38,433.34

TOPIX 2729.40 -13.77 2727.92 2,715.91─2,740.00

プライム市場指数 1404.79 -7.09 1402.60 1,397.83─1,410.24

スタンダード市場指数 1249.26 -4.05 1249.02 1,246.50─1,251.76

グロース市場指数 829.40 -0.83 823.86 823.26─833.57

グロース250指数 646.25 -1.15 641.72 640.58─649.42

東証出来高(万株) 162301 東証売買代金(億円) 47091.28

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

シンガポール航空機、乱気流で緊急着陸 乗客1人死亡

ビジネス

トヨタ、米テキサス工場に5億ドル超の投資を検討

ワールド

米国務長官「適切な措置講じる」、イスラエル首相らの

ビジネス

日産、米でEV生産計画を一時停止 ラインナップは拡
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:スマホ・アプリ健康術
特集:スマホ・アプリ健康術
2024年5月28日号(5/21発売)

健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気を失った...家族が語ったハマスによる「拉致」被害

  • 3

    9年前と今で何も変わらない...ゼンデイヤの「卒アル写真」が拡散、高校生ばなれした「美しさ」だと話題に

  • 4

    服着てる? ブルックス・ネイダーの「ほぼ丸見え」ネ…

  • 5

    「目を閉じれば雨の音...」テントにたかる「害虫」の…

  • 6

    ベトナム「植民地解放」70年を鮮やかな民族衣装で祝…

  • 7

    高速鉄道熱に沸くアメリカ、先行する中国を追う──新…

  • 8

    中国・ロシアのスパイとして法廷に立つ「愛国者」──…

  • 9

    「韓国は詐欺大国」の事情とは

  • 10

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気…

  • 5

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 6

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 7

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の…

  • 8

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 9

    米誌映画担当、今年一番気に入った映画のシーンは『…

  • 10

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中