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日経平均は反発、下落の反動で買い優勢 1-3月は四半期で過去最大の上げ幅

2024年03月29日(金)15時52分

 3月29日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比201円37銭高の4万0369円44銭と、反発して取引を終えた。写真は都内で2020年10月撮影(2024 ロイター/Issei Kato)

Hiroko Hamada

[東京 29日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比201円37銭高の4万0369円44銭と、反発して取引を終えた。前日の下落の反動で自律反発狙いの買いが優勢となり、日本株は底堅く推移した。プライム市場では8割超の銘柄が値上がりするなど、幅広く買いが先行した。

日経平均の1─3月の上昇幅は6905円27銭で、23年4―6月の5147円56銭を上回り過去最大となった。同期間には、デフレ脱却や企業改革への期待、生成AI(人工知能)人気や米株に比べた割安感など複数の好材料が重なり、バブル景気時に記録した史上最高値を更新したほか、初めて4万円台に乗せた。

きょうの日経平均は前営業日比109円高と小幅高でスタート。寄り付き後も上げ幅を拡大し、しっかりと推移した。今晩は欧州や米国など多くの国が休場となるほか週末を控えて、後場は様子見ムードも広がったが、大引けにかけては再び買いが強まった。日経平均は一時、353円高の4万0521円71銭まで上昇した。

市場では「昨日の下げの反動や、前日の米国株はまちまちだったものの、依然として高値圏をキープしていることなどから、底堅い動きが続いた」(SMBC信託銀行の投資調査部長・山口真弘氏)との声が聞かれた。物色動向に関しては「足元では内需系も動意付いており、幅広い銘柄が買われている」(国内証券・ストラテジスト)との指摘もあった。

来週からは新年度入りし、新規の買いも想定される一方で「4月半ば頃から米国で企業決算がスタートするため、目先の日本株は高値圏で横ばいの動きとなるのではないか」(SMBC信託銀・山口氏)との予想が示された。

TOPIXは0.65%高の2768.62ポイントで取引を終了。東証プライム市場の売買代金は5兆0890億3200万円だった。東証プライム市場指数は前営業日比0.65%高の1425.03ポイントだった。東証33業種では、繊維、不動産、建設など31業種が値上がり。海運、ゴム製品は値下がりした。

個別では、指数寄与度の大きいファーストリテイリングが0.9%高、東京エレクトロンは0.7%高だった。アドバンテスト、TDKはそれぞれ1%超高でしっかり。

前日に自社株買いを発表した小糸製作所はストップ高で取引を終了。フジ・メディア・ホールディングス、三菱重工業は大幅高となった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が前営業日比1.59%高の746.45ポイントで終了。きょうグロース市場に新規上場したグリーンモンスターは公開価格を73.46%上回る1700円で初値を付け、1990円まで上昇。1619円で取引を終えた。一方、同じく新規上場のマテリアルグループは公開価格を8.05%下回る1085円で初値を付け、1180円まで上昇。1030円で取引を終えた。

プライム市場の騰落数は、値上がり1367銘柄(82%)に対し、値下がりが253銘柄(15%)、変わらずが32銘柄(1%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 40369.44 +201.37 40277.45 40,268.11─

40,521.71

TOPIX 2768.62 +17.81 2761.14 2,757.72─2

,776.65

プライム市場指数 1425.03 +9.17 1421.63 1,419.68─1

,429.07

スタンダード市場指数 1286.24 +13.38 1277.61 1,277.51─1

,286.88

グロース市場指数 938.04 +13.76 926.81 926.37─939

.20

グロース250指数 746.45 +11.66 736.90 736.48─747

.80

東証出来高(万株) 175159 東証売買代金(億円 50890.32

)

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