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金融市場は金利に関する中銀のメッセージを理解=英金融政策委員
11月24日、イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会の外部委員に就任したテンレイロ委員は、英国の欧州連合(EU)離脱の進み方次第で状況が変わる可能性はあるものの、金融市場は将来の金利政策に関する中銀のメッセージをよく理解していると述べた。写真はロンドンのBOE本店、1日撮影(2017年 ロイター/Toby Melville)
[ロンドン 24日 ロイター] - 今年7月にイングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会の外部委員に就任したテンレイロ委員は、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)の進み方次第で状況が変わる可能性はあるものの、金融市場は将来の金利政策に関する中銀のメッセージをよく理解していると述べた。
ブルームバーグ・ニュースが24日、同委員とのインタビュー内容を報じた。
それによると同委員は、市場は「イングランド銀行のコミュニケーションを非常によく理解している」と述べ、11月2日に行った10年ぶりの利上げについて、中銀が早く動き過ぎたとは思わないと付け加えた。
「時期尚早とは思わなかった。実際、確信が持てる兆候が調査で確認されるまで待った」と指摘し、「金融政策の波及には時間差があり、遅過ぎる場合があることも分かっている。判断をする必要がある」と述べた。
ブルームバーグはまた、同委員が、インフレを目標水準に戻すためには恐らくあと2回の利上げが必要になると述べたと伝えた。
カーニー総裁も11月2日、「大まか」な表現としつつ、2020年末までに25ベーシスポイント(bp)の追加利上げを2回行うという投資家らの見方と同じだと述べた。
ただテンレイロ委員はインタビューで、英国のEU離脱の影響が不透明だと強調。「家計と企業がニューノーマルや新たな可能性にどのように反応するかにかかっている。ショックが何らかの形で経済に打撃を与える可能性があり、われわれは対応を迫られるだろう」と語った。
さらに、将来の成長率は「控えめ」と予想しており、離脱後に金利がどちらの方向に動くかは不確定との考えを示した。
また、「最近まで人々はブレグジットについて、金融政策が非常に緩和的にとどまり、低金利も永遠に続くことを意味すると考えていた」と指摘。「しかしブレグジットは、その反対が必要となる課題をもたらすかもしれない。いずれかの方向に調整が必要となる可能性があり、明らかではない。備えなければならない」と語った。
*内容を追加しました。