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日銀、物価目標達成へ財政策と協調する必要性も=前FRB議長
5月24日、バーナンキ前米連邦準備理事会(FRB)議長は、日銀は2%のインフレ目標の達成に向けて、政府の新たな財政支出策と金融政策を協調させることが必要な可能性があるとの見解を示した。写真は米ネバダ州ラスベガスで行われたソルト会議で、17日撮影(2017年 ロイター/Richard Brian)
[東京 24日 ロイター] - バーナンキ前米連邦準備理事会(FRB)議長は24日、日銀は2%のインフレ目標の達成に向けて、政府の新たな財政支出策と金融政策を協調させることが必要な可能性があるとの見解を示した。日銀国際コンファレンスで述べた。
バーナンキ氏は、日銀がインフレ率が目標の2%を超えるオーバーシュートの容認に一時的にコミットすれば、債務の国内総生産(GDP)比率の安定維持に寄与し、財政支出を直接引き受けることとは異なると指摘。「このコミットメントは、ヘリコプター・ドロップといったエキゾチックな考えに頼ることなく財政支出策をファイナンスするものとなる」と述べた。
また、短期金利と長期金利がともにゼロに近いため、日銀の現在の政策枠組みは限界に近づいているが、追加緩和の必要性は排除できないとした。
バーナンキ氏は、インフレ率が来年までに目標の2%に達した場合、日本の債務対GDP比率は21%低下すると予想。
日銀が政府の新たな財政支出策と金融政策を協調させる方法の一つとして、一定期間にわたる一定量の国債保有をコミットすることを挙げた。
また、日銀が2%のインフレ率を目指すことで、金利も上昇するため、日銀が物価目標を堅持するのに「強い理由」があるとも述べた。
日銀の国債利回り管理スキームについては、将来的に日銀が購入を減らしても利回りを管理できるため、持続可能な政策だと評価した。
一方で、インフレが加速しないリスクもまだあるため、将来的に財政政策と金融政策の緊密な協調が必要になる可能性があるとした。
さらに、日本の高齢化と人口減少に触れ、日本の均衡実質金利はおそらくマイナスだと指摘。これがインフレ目標の達成を遅らせているとした。
バーナンキ氏は現在、ブルッキングス研究所の研究員を務める。
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