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企業物価指数、7月は前年比3.9%下落 下げ幅縮小

8月10日、日銀が公表した7月の企業物価指数(CGPI)は99.2となり、前年比で3.9%下落した。写真は都内で3月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 10日 ロイター] - 日銀が10日公表した7月の企業物価指数(CGPI)は99.2となり、前年比で3.9%下落した。16カ月連続で下落しているが、下げ幅は前月の同4.2%下落から縮小した。昨年に比べて原油価格が下落していることや、円高の進行が影響している。前月比は横ばいだった。
ロイターがまとめた民間調査機関の予測中央値は前年比4.0%下落だった。
前年比で下落したのは石油・石炭製品(19.5%下落)やスクラップ類(17.8%下落)、非鉄金属(14.2%下落)、電力・都市ガス・水道(12.0%下落)など。原油など国際商品市況が昨年に比べて下落していることや、円高が国内企業物価の下げ圧力となっているが、原油価格の下げ止まりなどを背景にマイナス幅は縮小している。
全814品目のうち前年比で上昇したのは230品目で、下落は508品目。下落が上昇を278品目上回った。6月は下落が260品目上回っており、差が拡大している。
前月比は6月の0.1%下落から横ばいに回復したものの、7─9月に適用される夏季電力料金の調整後では0.3%下落となった。電力・都市ガス・水道や非鉄金属などが上昇に寄与する一方、石油・石炭製品や農林水産物などが押し下げ要因となっている。
企業物価指数は、企業間で取引される財の価格を合成した指数。企業間の需給や為替、国際商品市況などで変動する。
(伊藤純夫)