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欧米の大手銀行、昨年は5万9000人削減 規制強化で収益に圧力
3月30日、ロイターがまとめたデータによると、欧米の大手銀行は昨年、事業再編に伴うコスト抑制の一環で、5万9000人を削減した。リスボンで2013年7月撮影(2015年 ロイター/Jose Manuel Ribeiro)
[ロンドン 30日 ロイター] - ロイターがまとめたデータによると、欧米の大手銀行は昨年、事業再編に伴うコスト抑制の一環で、5万9000人を削減した。規制強化で収益に圧力がかかるなか、欧州では今後も一段の人員削減が見込まれる。
欧州の大手銀行18行は昨年、2万1500人を削減した。ただし削減幅は、2013年の5万6100人の半分以下にとどまっている。
一方、米国では、6行の大手銀行が合わせて3万7500人規模の人員削減を実施した。2013年には4万5700人を削減していた。
つまり、欧米24行はこの2年で16万人以上を削減したことになる。米銀は2年で全体の7.3%を削減、欧州勢は4.1%削減した。
アナリストは、特にユーロ圏の銀行など欧州勢について、世界的に見て収益悪化が著しいためさらなる人員削減が不可避とみている。
ボストン・コンサルティング・グループのマネジングディレクターであるアイメン・サレハ氏は「人員削減の動きは続く」と指摘。「構造的な変化を踏まえ、コストベースに大ナタを振るった銀行も一部にはある。ただ多くは小手先のコスト削減を行ったにすぎず、経営方法やビジネスモデルの抜本的な変革には踏み込んでいない」との見方を示した。
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