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「宇宙で同期と待ち合わせ」が実現! その舞台「ISS」を知る7つのキーワード...日本の貢献、日本人宇宙飛行士の活躍
内山さんにとっても、HTV-XがISSにいつ向かうかはとても関心のある事柄だ。
「油井さんの滞在期間中は、手塩にかけて育て上げたHTV-Xが初めてISSに物資を届けに行く可能性が高いので、もし到着した場合は『こうのとり』5号機のときと同様、ぜひ可愛がってあげてください!」
7.ポストISSに向けて
宇宙での建築開始から27年、継続的な利用開始から25年経ったISSは老朽化が進んでおり、NASAは22年2月、国際宇宙ステーション(ISS)の運用を30年で終了すると発表した。地球低軌道における宇宙ステーション事業は、今後「官」から「民」へとシフトしていく見込みだ。
任務を終えたISSは、SpaceX(スペースX)が開発したカプセルの支援を受けつつ制御された軌道離脱を行い、地球の大気圏に再突入する際に安全に破壊される予定だ。
アメリカでは、すでに多くの企業やグループが商用宇宙ステーション開発構想を発表している。アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏が設立した航空宇宙企業ブルー・オリジン社やシエラ・ネヴァダ・コーポレーション社などによる「Orbital Reef」、アクシオム・スペースの「Axiom Station」、ボイジャー・スペースとエアバスが共同出資するスターラブ・スペースの「Starlab」などだ。
商用宇宙ステーションの用途としては、宇宙飛行士の滞在、研究開発・技術実証といった従来の主目的の他に、宇宙旅行客の滞在、微小重力や低温、高真空を活かした宇宙工場、宇宙からの広告・宣伝などが考えられている。
JAXAは、ポストISSにおいても低軌道利用活動の機会を継続的に確保する方法を探っており、25年10月末日まで、商業宇宙ステーションにおける利用、物資補給、JAXA宇宙飛行士の搭乗に関して、国内民間事業者からの情報提供を募っている。
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