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宇宙でしてみたい実験は? 米田あゆさんと諏訪理さんに聞いた「宇宙飛行士」としての自覚と興味、AI観
正式に宇宙飛行士に認定された米田あゆさんと諏訪理さん(10月23日の記者会見にて) 筆者撮影
<「宇宙飛行士候補者」から「宇宙飛行士」になって一番変わったこと、宇宙空間での実験をデザインできるとしたらどんな考察をしたいか、宇宙開発におけるAIと飛行士の棲み分けとは...認定直後の記者会見、独自インタビューで2人に聞いた>
今秋は、日本の宇宙開発に関する嬉しいニュースが続いています。
4日には次世代の大型基幹ロケット「H3」4号機が打ち上げに成功、搭載していたXバンド防衛通信衛星「きらめき3号」を軌道に投入しました。
この成功で「きらめき」は1~3号の3機体勢になり、太平洋からインド洋に及ぶ自衛隊の主な活動地域で高速大容量の通信が可能となります。これまでは民間衛星を一部利用していましたが、統合幕僚監部の一元運用になることでセキュリティが向上し、陸海空自衛隊を統合した指揮運用が容易になります。
一方、10月21日には、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の宇宙飛行士候補者だった米田あゆさん(29)と諏訪理さん(47)が約1年半の基礎訓練を終え、宇宙飛行士として正式に認定されました。
2人は2023年2月、4127人という過去最多の選抜試験受験者の中から宇宙飛行士候補に選ばれました。晴れて認定を受けたことで、歴代のJAXA宇宙飛行士は13人となり、7人が現役として活躍しています。米田さんは最年少、諏訪さんは最年長での認定といいます。
JAXAの宇宙飛行士募集は13年ぶりで、専門性が緩和され、初めて学歴不問になったことも話題となりました。ただ、合格した米田さん、諏訪さんが2人とも東京大学の卒業生だったことから、「結局、学歴も大切だったのではないか」という世論も少なくありませんでした。
けれど、候補生決定時から取材する筆者は、「米田さん、諏訪さんは、分かりやすい学歴がなくても、きっと合格しただろう」と信じています。「コミュ力おばけ」が集まる宇宙飛行士の中でも、ひときわコミュニケーション力に優れていて、発言の節々に「次世代型宇宙飛行士である」と感じられ、ワクワクするからです。
今回、筆者は、宇宙飛行士認定直後の記者会見に参加し、米田さん、諏訪さんへの独自インタビューの機会も得ました。2人の宇宙飛行士としての自覚と責任感、和気藹々とした雰囲気などを伝えます。