イラン外相、IAEAとの協力に前向き 査察には慎重姿勢

イランのアラクチ外相(右)は12日、国際原子力機関(IAEA)への協力姿勢を示す一方、爆撃を受けた核施設への立ち入りは安全保障上の問題があると強調した。テヘランで撮影。イラン外務省/WANA提供(2025年 ロイター)
[ドバイ 12日 ロイター] - イランのアラクチ外相は12日、国際原子力機関(IAEA)への協力姿勢を示す一方、爆撃を受けた核施設への立ち入りは安全保障上の問題があると強調した。
イスラエルと米国の空爆を受け、イランの国会は先月、イランの国会は先月、IAEAによる核施設査察に最高国家安全保障評議会の承認が必要となる新たな法律を可決した。
イスラエルと米国による空爆は、イランの核兵器製造阻止が目的だった。イランは一貫して核開発は純粋に平和的なものだと主張している。
イランの将来の核計画に関するいかなる交渉もIAEAとの協力が不可欠になる見通し。IAEAは先月、イスラエルの空爆直前にイランが核拡散防止条約の義務に違反していると発表し、イランの反発を招いている。
アラクチ氏は国営メディアに、「放射性物質の拡散リスクや、残留弾薬の爆発リスクは深刻だ。IAEA査察官による核施設への接近することには安全保障上のリスクと査察官自身の安全も慎重に検討されなければならない」と語った。
また、ウラン濃縮を認めないいかなる核合意にも同意しないと繰り返し強調した。
米国との核協議再開については、詳細を慎重に検討しており、米国が再び軍事力に訴えることはないという保証が必要との姿勢を示した。「われわれは性急に無分別な交渉に入るつもりはない」と述べた。