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平野美紀|オーストラリア

ヴェルサーチェの世界に浸れるのはあとわずか!パラッツォ・ヴェルサーチェで優雅なハイティーを

華やかで洗練された大人の社交場、パラッツォ・ヴェルサーチェ・ゴールドコーストで愉しむ優雅なハイティー。(撮影 PHOTOGRAPH BY MASAHIRO HIRANO)

ホテルの格付けで最高ランクとされる5ツ星。一般的に、一流の設備とサービスが提供されることが条件とされ、最高の5ツ星を与えられたホテルは、最高級ホテル=ラグジュアリー・ホテルと位置付けられる。

しかし、ホテルの中には、星5つでは足りない!とされるホテルがある。2000年にオープンした当時から6ツ星にも値すると言われてきた『パラッツォ・ヴェルサーチェ』。ゴールドコーストを大人の街へと変貌させ、超一流を知り尽くした人々から愛されてきた豪国内最高クラスのリゾート・ホテルだ。

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故ジャンニ・ヴェルサーチェ氏が愛したアンティークの大シャンデリア。(撮影 PHOTOGRAPH BY MASAHIRO HIRANO)

世界的に有名なファッション・デザイナー、故ジャンニ・ヴェルサーチェの粋を詰め込んだこのホテルは、その外観からしてイタリアのパラッツォ(宮殿)のような気品に溢れている。一歩足を踏み入れれば、床のタイルやガラスのドア、ソファーや椅子などの家具、クッションやカーテン、客室内のアメニティに至るまで、なにもかもが高級ラグジュアリー・ブランド「ヴェルサーチェ」で統一された、まさに「ヴェルサーチェの城」。

4月18日、そんな「ヴェルサーチェ・ワールド」に浸れるのもあとわずか!という衝撃的なニュースが飛び込んできた。パラッツォ・ヴェルサーチェ・ゴールドコーストが、2023年7月末をもってヴェルサーチェの看板を下ろすことが公になったのだ。(参照

パラッツォ・ヴェルサーチェ・ゴールドコーストは、ヴェルサーチェ・ブランド使用権が終了した後、あらゆるヴェルサーチェ・ロゴやメデューサのシンボルをすべて取り外し、ホテル名を変えて再スタートすることになる。

これは、相当大がかりな改装となるはずだ。なにせ、床にはめ込まれたタイルや家具に使用されているテキスタイルもすべてヴェルサーチェなのだから。床のタイルを剥がし、ドアを取り換え、椅子やソファーの布もすべて張替えなければならない。そう、あの上質で優美なヴェルサーチェの世界が消滅してしまうことに...

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床にはめ込まれたモザイクタイルもヴェルサーチェのシンボル「メデューサ」。床のタイルも家具も食器も、なにもかもがヴェルサーチェという贅沢さ。この優美な空間も7月末までとは寂しい限り...(筆者撮影)

このニュースにヴェルサーチェ・ファンはもちろん、世界中のセレブたちも「ヴェルサーチェの世界を堪能するなら今しかない!」とざわめいている。

もちろん、今からでも宿泊の予約が取れればいいが、あと3ヶ月ちょっとの短い期間では難しいかもしれない。でも、あきらめてはいけない。手軽にヴェルサーチェの世界に浸る方法があるのだ!

ロイヤルの称号を冠した優雅なハイティーで日常から逃避

それは、ロビー・バー「Le Jardin ル・ジャルダン(フランス語で「庭」の意味)」で味わえる「ロイヤル・クチュール・ハイティー(アフタヌーンティー)」。

ロビー・エリアと繋がったエントランス・ホールでは、750 kgを超えるアンティーク・ガラスの大シャンデリアが煌めき、より一層エレガントさを醸し出す。そんな優雅な空間でいただくハイティーは、ヴェルサーチェの世界に浸りながら、ゆったりと贅沢なひとときを過ごすのにぴったりだ。

ロイヤルの称号を冠したハイティーにふさわしく、まずはスパークリング・ワインで乾杯。続いて、キャビアやトリュフといった高級食材をはじめ、生ハム、スモークサーモンなどを使ったサンドイッチや一口サイズのタルトが、季節のスイーツと共に三段トレイに乗せられて運ばれてくる。軽めのランチ代わりになるほどのボリュームだ。

PalazzoVersace_HT3.jpg甘いものから軽い食事になるものまで、フィンガーフードが乗った三段トレイ。これにスパークリング・ワインと最高級の紅茶かコーヒーがついてくる。(撮影 PHOTOGRAPH BY MASAHIRO HIRANO)

三段トレイに乗ったお皿やカップ&ソーサーは、上質なボーンチャイナ製。食器類だけでなく、銀のカトラリーやポット、布ナプキンに至るまで何もかもがヴェルサーチェのデザインで、ラグジュアリー・ブランドとしてのヴェルサーチェ独自の世界観を具現化している。上質なサービスはいうまでもない。ほどよい加減に至れり尽くせりで、誰しも時間を忘れて長居してしまうに違いない。

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ハイティーは、平日A$170(現在のレートで約1.5万円)。上質なおもてなしと優雅な空間、フード&ドリンクの内容を考えれば安いくらいかも?週末の土日はA$200(約1.8万円)。(撮影 PHOTOGRAPH BY MASAHIRO HIRANO)

めくるめく「ヴェルサーチェ・ワールド」を体験できる優雅なハイティーが愉しめるのもあとわずか。今年のゴールデンウェークや夏休みには、これを体験するためにゴールドコースト行くというのもありかもしれない。

終了してしまう前にぜひ一度、華やかで洗練された大人の社交場『パラッツォ・ヴェルサーチェ・ゴールドコースト』で、煩雑な日常を忘れてリフレッシュできる至福のひとときを味わってみてほしい。〈了〉

ROYAL COUTURE HIGH TEA ロイヤル・クチュール・ハイティー @ Le Jardin, Palazzo Versace Gold Coast
ハイティー営業時間: 毎日11 :00~17:00

Palazzo Versace Gold Coast
94 Seaworld Drive, Main Beach QLD 4217, Australia
Tel: +61 7 5509 8000

Special thanks to: Tourism Australia

 

Profile

著者プロフィール
平野美紀

6年半暮らしたロンドンからシドニーへ移住。在英時代より雑誌への執筆を開始し、渡豪後は旅行を中心にジャーナリスト/ライターとして各種メディアへの執筆及びラジオやテレビへレポート出演する傍ら、情報サイト「オーストラリア NOW!」 の運営や取材撮影メディアコーディネーターもこなす。豪野生動物関連資格保有。在豪23年目。

Twitter:@mikihirano

個人ブログ On Time:http://tabimag.com/blog/

メディアコーディネーター・ブログ:https://waveplanning.net/category/blog/

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