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平野美紀|オーストラリア

ペット急死に繋がるレプトスピラ症が急増、大雨によるネズミ大繁殖の影響で...

長雨の影響でネズミが大繁殖、思わぬ感染症がアウトブレイク…(Credit:Andrew Waugh-iStock)

オーストラリア南東部では長く続く雨で、各地で洪水が度々発生しているが、この雨による被害は洪水だけではない。

ここへきて新たに問題となっているのが、レプトスピラ症感染によるペットの急死だ。レプトスピラ症は、ペットの犬と人間の両方に影響を与える可能性がある感染症で、肝臓や腎臓、呼吸器系、ときには脳にまで影響を及ぼし、治療が遅れれば死に至ることもあるという。(参照

感染した動物の尿で汚染された土壌や水、植物との接触を通じて広がるのがメインの感染ルートだが、その感染源となることが最も多いのがネズミ類で、長雨のジメジメとした天候によって、ネズミが大繁殖していることが一因なのだそうだ。(参照



過去5年間一度も症例報告がない地区で2匹の犬が死亡

ニューサウスウェールズ州のサウスコーストで、最初にアウトブレイクが起きたのはジャービスベイ地区。この地区では過去5年間一度も症例報告がなかったというが、今年、2匹の犬が死亡した。(参照

また、キャンベラやその周辺、シドニー近郊でもここ数ヶ月で、レプトスピラ感染症が増加しているという報告もある。ペットの犬はとくに、レプトスピラに感染しても長期間無症候のままであることも多く、重症化するまで気づきにくい上、感染している犬の尿から人間が感染することもあるというから、注意が必要だ。



レプトスピラ症の主な症状

ペット・コラムニストでもある獣医のマグドリン博士は、レプトスピラに感染して、急性腎不全や肝不全を起こした犬の多くが、この病気で命を落とすことになると警告する。一般的な症状は、発熱、嘔吐、下痢、過度の喉の渇き、血尿、黄疸などだそうだが、犬の場合は、黄疸がわかりにくいため、歯茎などもチェックするといいそうだ。(参照

また、人間が感染した場合も、発熱、頭痛、筋肉痛、目の充血、下痢、嘔吐などのインフルエンザによく似た症状がでるという。(参照

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レプトスピラ感染症予防にはワクチンが有効だが、100%防げるわけではないという。(Credit:ardaayderman-iStock)

この感染症を予防するために、犬へのワクチン接種は有効だが、接種済でも約4分の1は死亡する可能性があるというから侮れない。

よどんだ水溜まりと建築現場やゴミ箱といったネズミが好んで棲む所が重なる場所は、感染する潜在的リスクが高くなるという。また、動くものを追うのが好きな犬が、ネズミ類を狩ったり食べたりするかもしれないし、汚染された水を飲んでしまうかもしれない。大切な家族であるペットを守るためにも、オーナーは散歩中なども目を離さないようにしたいところだ。〈了〉

 

Profile

著者プロフィール
平野美紀

6年半暮らしたロンドンからシドニーへ移住。在英時代より雑誌への執筆を開始し、渡豪後は旅行を中心にジャーナリスト/ライターとして各種メディアへの執筆及びラジオやテレビへレポート出演する傍ら、情報サイト「オーストラリア NOW!」 の運営や取材撮影メディアコーディネーターもこなす。豪野生動物関連資格保有。在豪23年目。

Twitter:@mikihirano

個人ブログ On Time:http://tabimag.com/blog/

メディアコーディネーター・ブログ:https://waveplanning.net/category/blog/

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