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なぜ中国はイスラム過激派の標的となったのか――新疆問題と「一帯一路」が生んだ新たな敵
IS-Kが中国を直接的な攻撃対象とするのはこれが初めてではない。2022年12月にはカブールの中国人ビジネスマンが好んで利用するホテルを襲撃し、2025年2月にもタハール州で中国人1人を殺害するなど、攻撃は近年エスカレートしている。
IS-Kが中国を狙う背景には、主に二つの理由がある。第一に、中国政府による新疆ウイグル自治区でのムスリムへの抑圧に対する報復という大義名分である。IS-Kは自らの広報媒体を通じ、中国をイスラムの敵と定義し、ウイグル族の解放を掲げることで、域内の急進的な分子や不満層を取り込む狙いがある。
第二の狙いは、アフガニスタンを統治するタリバン政権への打撃である。政権の正当性を国際社会に誇示したいタリバンにとって、経済再建の鍵を握る中国との関係維持は死活的に重要だ。IS-Kは中国人を標的としたテロを繰り返すことで、タリバンの治安維持能力の欠如を露呈させ、外国からの投資や外交的関与を萎縮させようとしている。
中国が資源開発などの経済支援を強めるほど、IS-Kにとっては現地の資源を奪う帝国主義者という格好の攻撃材料が増えるという皮肉な構造が生まれている。
必然としての「標的化」
以上の通り、中国がテロの主要な標的となったのは、単に新疆での人権問題が知れ渡ったからだけではない。一帯一路を通じて中国がイスラム世界の経済・政治構造に深く介入し、物理的なプレゼンスを拡大させたことで、過激派にとって「攻撃しやすく、かつ攻撃する大義名分が豊富な相手」になったからである。
グローバルな超大国として振る舞おうとする中国の野心は、必然的にかつての列強が直面したのと同様の反発を招いている。宗教的対立、経済的搾取への不満、そして既存体制への加担。これらが一帯一路という触媒によって融合した今、中国にとってのテロの脅威は、一時的な現象ではなく、その世界的影響力と引き換えに背負い続ける構造的な宿命となっている。
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