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ワシントン・ポストは「事実上、消滅」する――偉大な新聞はトランプとAIに屈するのか

The Demise of the Washington Post Is a Global Problem

2026年2月27日(金)17時40分
ハワード・フレンチ (フォーリン・ポリシー誌コラムニスト、コロンビア大学ジャーナリズム大学院教授)
ウォーターゲート事件などをしたボブ・ウッドワード(左)とカール・バーンスタイン記者

ニクソン政権の闇を暴いたワシントン・ポスト記者のウッドワード(左)とバーンスタイン(73年) BETTMANN/GETTY IMAGES

<報道の弱体化は、民主主義の弱体化と表裏一体だ。ポスト危機は、権力監視の土台が崩れ始めたことを突きつけている──>

その昔、大学を卒業したばかりの私は、キャリアを選択する前に外国での生活を経験すべきだと考え、西アフリカに渡った。今この原稿を書く機会が与えられているのは、アフリカを旅していた頃に下したいくつかの決断があったからだ。

なかでも偉大で活気にあふれる新聞だったワシントン・ポスト(以下、ポスト)の存在は大きかった。

学生の頃、私はジャーナリストになろうなどとは思っていなかった。それでも読むことと書くことは大好きだったので、アフリカを旅しながら思い付きで短い文章を書いては、あちこちに送っていた。すると驚いたことに、ポストが私の書いたものを紙面に載せてくれるようになった。

私がジャーナリズムに身をささげる決意をしたきっかけは、ワシントンにあるポストの編集局を訪れたことだった。それほど遠くない昔にボブ・ウッドワードとカール・バーンスタインが、当時のリチャード・ニクソン大統領の犯罪を暴いたオフィスだ。

ウォーターゲート事件のスクープ記事が次々に書かれた編集局で、私は当時あまり報道されることがなかったアフリカ大陸の人々の暮らしについて編集者たちに話した。

ポストは名高い新聞だったが、彼らは報道に欠落があることを認め、私のような若輩者の話にも熱心に耳を傾けた。編集者たちの仕事に対する真摯な姿勢を感じ取ることができた。

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