日本の不動産市場は外国人の天国?
THE DOOR JAPAN FORGOT TO CLOSE
都内の晴海や豊洲など湾岸エリアの高級物件は外国人にも人気 WHITEMT/SHUTTERSTOCK
<外国人による不動産取得に対し、規制のない日本は「開国」しすぎなのか>
▼目次
都内の新築マンションの実態
移民の国、オーストラリアで「反移民デモ」が頻発している。2025年8月、10都市以上で約5万人がデモに参加し、一部の参加者がデモに抗議する人々や警察官と衝突して複数の逮捕者が出る事態となった。
1970年代以降、オーストラリアはアジアや中東などから多くの移民を受け入れて多文化社会を形成してきた。しかし、ここにきて「移民の増加が深刻な住宅不足や家賃高騰を招いている」という不満が、同国内で急速に広がっている。移民受け入れの制限を求める声が高まるなか、オーストラリア連邦政府は、外国人の住宅購入による住宅需給の逼迫を緩和するべく、外国人による中古住宅の購入を禁止した。
オーストラリア以外にも、外国人による住宅取得を制限している国は数多く存在する。カナダは外国人による居住用不動産の取得を原則禁止しており、住宅の供給増を促す観点から新築住宅の取得は認められているオーストラリアよりも厳格である。
スイスでは非居住の外国人の不動産取得に州政府の許可が必要で、購入できる物件の種類や地域が厳しく制限されている。シンガポールは、外国人の2軒目以降の不動産購入に高額な追加印紙税を課すことで制限をかけている。韓国では、外国人の不動産取得に事前許可と購入後の居住義務が課される。
一方、日本では、外国人に対する不動産取得に制限がかけられていない。日本は1994年のWTO(世界貿易機関)協定締約時に、サービスの貿易に関する一般協定(GATS)において不動産取引に留保条件を付しておらず、外国人の不動産取得を日本人と平等とする「内国民待遇」が適用されることになった。
90年代当時の日本は平成バブル景気崩壊後の深刻な不動産不況に悩まされており、外国人であっても不動産の取得を受け入れざるを得ない状況だったと推察される。これに対し、GATSで不動産等の取得に対する留保条件を付したオーストラリアやカナダなどでは、外国人の不動産取得の規制が可能となった。
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