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ウクライナ戦争

ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ「過激派」から「精鋭」へと変わったのか?

From Fringe to Elite

2025年10月7日(火)19時20分
ポール・ホッケノス(独ベルリン在住ジャーナリスト)

第1アゾフ軍団のある将校も「再編成の効果は(ポクロフスクとドブロピリヤの)作戦にはっきり表れていた」と語る。「部隊間の相互運用性が格段に高まり、作戦能力の水準がより明確になった」

アゾフは改革の先陣を切るのに最適だと判断された。その理由は有能な「新世代」の人材と戦闘経験だ。改革によって旅団長のデニス・プロコペンコ大佐が、4万〜8万人の隊員を擁する軍団全体の指揮を執ることになった。


見当たらない極右の影

アゾフ旅団はウクライナの都市で広く募集広告を出し、高学歴の若者が選ぶ部隊となっている。

徴集兵を含まないこの旅団には、アメリカ、イギリス、EU諸国などからの兵士を擁する国際大隊「インターバット」があり、志願者向けの英語の公式サイトも用意されている。条件を満たせば2〜6週間で隊員になれる。

今年の春の終わりには、軍の改革に参加する最初の旅団の1つに選ばれた。アゾフ旅団はかつてアゾフ海沿岸のマリウポリに駐屯し、愛国的な抵抗の象徴としてウクライナで伝説的な地位を誇っている。

14年、ロシアが最初にウクライナに侵攻した際、当時「アゾフ大隊」と呼ばれていたこの旅団は、マリウポリの解放に重要な役割を果たした。22年にロシアが全面侵攻を開始すると、四方を包囲されたアゾフは、敵陣の奥深くにいながらも徹底抗戦した。

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