トランプは「左派のせい」と主張するが...トランプ政権誕生後、米で政治的暴力が倍増した理由
Is America Becoming More Violent?
トランプ政権は、政治的暴力が生まれる要因はもっぱら左派にあると主張しているが、暴力をあおる発言を繰り返してきたのはほかならぬトランプ自身だと批判する声もある。
今回の事件に関してとりわけ露骨な発言を行っているのは、カークと親しかったJ・D・バンス副大統領だ。9月15日にはカークのポッドキャスト番組で故人の代わりにホスト役を務め、「われわれの陣営にもクレイジーなやからはいるが、今のアメリカ政治で狂信的な連中の大半が極左の仲間だというのは統計的な事実」と言い放った。
だがバンスの主張を裏付けるデータはなく、現実はそれほど単純ではない。アメリカで政治的暴力を支持し、あるいは行使している人の背景は驚くほど多様だ。
暴力容認に傾く世論
保守系シンクタンクのケイトー研究所が9月11日に発表したところでは、米国内でテロリストによる攻撃で殺された人は20年以降だけで79人。その加害者の「半数以上は右派のテロリスト、21%がイスラム過激派、22%が左派、1%は不明またはその他の動機によるもの」だという。
こうしたデータがあるため、アメリカでの近年の政治的暴力をめぐる議論は、極右や白人至上主義団体を中心に語られることが多い。21年1月の連邦議会議事堂襲撃事件に極右団体が関与していたこともあり、警察やFBIは政治的暴力への懸念を強めていた。





