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チャーリー・カークの「後釜」探し...トランプ政権が固執する「保守系若者ネットワーク」の再構築

2025年9月22日(月)13時20分
カーク氏の追悼式に集まった女性たち

トランプ米政権は、射殺された保守系活動家チャーリー・カーク氏が築いた強力な「若年有権者動員マシン」の維持に躍起になっている。写真はカーク氏の追悼式に集まった女性ら。9月21日、アリゾナ州グレンデールで撮影(2025年 ロイター/Daniel Cole)

トランプ米政権は、射殺された保守系活動家チャーリー・カーク氏が築いた強力な「若年有権者動員マシン」の維持に躍起になっている。事情に詳しい関係者2人が語った。

カーク氏の死去により、最も影響力のある右派政治組織の1つ、「ターニング・ポイントUSA」の指導部に空白が生じた。別の関係者によると、ホワイトハウスは水面下で、今後はバンス副大統領が若い有権者と直接関わっていく案について「予備的な議論」を行っている。


 

ターニング・ポイントUSAの創設者であるカーク氏は昨年の大統領選挙で、特に若い男性有権者のトランプ氏支持率の押し上げに貢献したとして、同氏から高い評価を受けた。この層の支持率は2020年から7%ポイント上昇し、46%に達していた。

来年の中間選挙で議会過半数維持を目指す共和党にとって、若年層の投票率は鍵を握るとみられている。

ターニング・ポイントは18日、カーク氏の妻エリカ氏が新たな最高経営責任者(CEO)に就任すると発表した。亡き夫と同じキリスト教の信仰と保守的な信念を持つ実業家のエリカ氏は、夫の死直後のビデオメッセージで、若い米国民を保守的な大義に呼び込むという夫の使命遂行に一層力を入れると誓った。

とはいえカーク氏の死はターニング・ポイントが、最も強い影響力とカリスマ性を持つスポークスマンを失ったことを意味する。全米の大学キャンパスで大勢の聴衆を集める類まれな能力も失われた。

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