埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題」』に書かれている実態
市議に「東京湾に沈めてやる」「窓の外を見ろ」
川口市の地主は厳しい状況にある。
「赤芝新田に限らず、治安の悪化で、市内の賃貸住宅も月極駐車場もなかなか借り手がいなくて困っています。そんななか、クルド人は貴重な店子です。彼らは市街化調整区域でも借りてくれます。だから、迷惑行為があっても地主さんたちはがまんして暮らしているのでしょう」(138ページより)
とはいえ、それですべてが丸く収まるわけでは当然ない。声に出せない不満を地元住民が抱えているのは事実であろうし、クルド人側の不満もあるに違いない。
事実、議会でクルド人に対して厳しい発言をした青山市議は、手紙やSNSを通じて「東京湾に沈めてやる」「窓の外を見ろ。俺は今お前を見張っている」などと脅されたこともあるという。
クルド人問題では、不用意な発言、ネガティヴな発言をすると、差別ではないか、と批判を浴びることが多い。しかし市民の身になると、理念や理想よりも、まず治安への現実的な不安や不満を解消することが先決ではないだろうか。
とにかく目の前の恐怖を取り除いてほしい。その後に長期的な問題を解決していきたいと考えるのが自然だ。(167〜168ページより)
そのため、複雑な感情の矛先は自治体のトップである市長にも向けられる。川口市の奥ノ木信夫市長も殺害予告をされたことがあるそうだ。





