イスラエルがヨルダン川西岸に打ち込む「棺の釘」...パレスチナを左右しかねない「E1計画」とは
Israel Approves Controversial West Bank Project: 'Nail in the Coffin'
E1での住宅建設が1年後に始まる?
E1計画の最終承認は、ヨルダン川西岸でパレスチナ人が直面している困難が増す中で行われた。
ガザでの戦争が国際的な注目を集める一方で、西岸では暴力と強制退去が急増している。最近は、入植者によるパレスチナ人コミュニティへの攻撃、軍による強制捜索、検問の強化、パレスチナ人によるイスラエル人への攻撃などが相次いでいる。
現在、ヨルダン川西岸および東エルサレムには70万人を超えるイスラエル人入植者が住んでいる。
スモトリッチは、ヘブロン近郊のアシャエル入植地における新たな住宅350戸の建設も承認した。
イスラエル政府は、入植運動と深いつながりを持つ宗教的・超国家主義的な政治家たちが主導しており、入植地の拡大を政策の中心に据えている。スモトリッチ自身も、入植政策に関して閣僚級の権限を与えられており、ネタニヤフ政権における同運動の影響力の大きさを示している。
手続きが滞りなく進めば、E1でのインフラ整備は数カ月以内に開始され、住宅建設は1年後に始まるだろう。パレスチナ人や人権団体にとって、このE1計画は西岸の将来、そして二国家併存での問題解決に残されたわずかな希望にとって極めて重大な転機となる。