習近平「失脚説」は本当なのか?──「2つのテスト」で見えた強権体制の現在地

Xi’s Grip: Rumors vs. Reality

2025年8月19日(火)19時15分
練乙錚(リアン・イーゼン、経済学者)

唯一の後任適格者は?

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無期懲役で服役中の薄(中央)はかつて支持を集めていたが ORIENTAL IMAGEーREUTERS

それでも、習の突然の退陣というシナリオは検討する価値がある。長引く不安定状態を回避すべく、スムーズに後を継ぐことができるのは誰か。王朝の変わり目にはしばしば長期の戦争や混乱が起こると、中国の歴史は警告している。

現在の習の部下はいずれも、後任としての能力に欠けるようだ。あまりに長く習の君臨下にいるせいで、彼らはただのイエスマンになっている。


後継者として有望視されるには、習と並ぶ政治的存在感が求められるだろう。

李克強(リー・コーチアン)前首相は資格十分だったかもしれないが、23年に心臓発作で死去している。存命中の政治家のうち、見込みがあるのはおそらくただ1人。だがその人物、薄煕来(ボー・シーライ)は獄中にいる。

カリスマ性のあるエリート派の薄は華やかなポピュリスト的指導者で、キャリアの初期からも、04年に商務部長に就任した後も、強力な支持を得ていた。だが薄が後任になるのを望まなかった胡の政権下、汚職容疑で失脚。習が国家主席に就任した13年に無期懲役の判決を言い渡された。

とはいえ薄の真の罪は、党指導者候補として習より有力だったことだと考える人は多い。

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