トランプ「首都に州兵を投入する!」...ワシントンD.C.の犯罪率悪化は本当か? データが語る驚きの実態
Are Trump's Claims About 'Dangerous' Washington, DC Backed By Data?
殺人発生率は世界の最も危険な都市トップランカーの足元にも及ばない
米ニューヨーク州のロチェスター工科大学(RIT)公共安全イニシアチブのデータによれば、2024年のワシントンD.C.の殺人率は人口10万人あたり27.3件となっている。これは世界の「最も危険な都市」トップ10の人口10万人当たりの殺人率と比較しても大幅に低い数値だ(10位のブラジル・サルバドールで77.4件)。
実際、ワシントンD.C.含め、全米での殺人率は低下傾向にある。ワシントン・ポストが米国内の大都市100警察署のデータを分析したところ、全体として殺人は30%以上減少していた。
一方、ワシントンD.C.は、犯罪全般を基準としたワールドアトラスの「世界で最も危険な都市」ランキングで100都市中69位となった。このランキングには、ミシガン州のデトロイトやイリノイ州のシカゴなど、ワシントンより犯罪が多い米主要都市もランクインしている。
トランプは8月9日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に「12日にホワイトハウスで記者会見を開く。ワシントンD.C.の暴力犯罪は事実上止まるだろう。この都市は世界で最も危険な都市の1つになってしまったが、すぐに最も安全な都市の1つになる!!!」と投稿した。
他にも、「アメリカの首都を守り、真に偉大な首都へと再び変貌させる!テント、貧困、不衛生、犯罪に覆われる前は、世界で最も美しい首都だった。まもなく再びその首都を取り戻すだろう」とも投稿している。