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チベット問題

次の「ダライ・ラマ15世」が地政学リスクに? チベット人が語る、中国からの干渉を防ぐ方法とは

Who Will Decide the Next Dalai Lama?

2025年7月8日(火)14時25分
ケルサン・オーカサン(チベット人、米アトランティック・カウンシル客員上級研究員)
ダライ・ラマ14世

1959年9月7日、チベットを逃れてデリー駅に到着したダライ・ラマ14世 CENTRAL PRESSーHULTON ARCHIVE/GETTY IMAGES

<ダライ・ラマ14世は、90歳の誕生日を前に、転生制度が続くことを明言したが、チベットを都合よく支配したい中国は猛反発している>

今年4月に死去したローマ教皇フランシスコの後継者選びは実にスムーズに行われた。教皇選挙の手続きはシンプルかつ明確に定められており、しかも投票資格のある枢機卿の8割はフランシスコ自身が任命していたからだ。

ではチベット仏教の場合はどうか。その最高指導者であるダライ・ラマ14世はこの7月6日で90歳になったが、その後継者がすんなり決まるとはとても思えない。


現世のチベットを再統一したダライ・ラマ5世が1682年に死去して以来、後継者問題がチベットの人々のアイデンティティーと指導体制の将来にこれほど重い意味を持ったことはない。

現時点では中国政府がチベットに対して絶対的な支配権を行使している。ただし一つだけ掌握できていない権威がある。それがダライ・ラマ14世だ。今も亡命先のインドで自由に暮らし、世界中の人々に尊敬されている。

そして14世は去る7月2日に声明を発表し、ダライ・ラマの化身(転生)認定制度は自身の死後も継続することを再確認した。後継者を決めるプロセスは2011年の声明で示したとおりであり、その手続きについてはダライ・ラマ法王庁のガンデン・ポタン信託財団が唯一の権限を有するということも再表明した。

しかし中国政府は後継者選びに関して独自のプランを持っており、折り合いをつけるのは難しい。一歩間違えれば、このスピリチュアルな伝統は途絶えかねない。

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