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ナチスによる悲劇を「繰り返すわけにいかない」...イスラエル大使が語った、イラン攻撃の狙いと成果

2025年6月25日(水)18時45分
山田敏弘(国際ジャーナリスト)

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ギラッド・コーヘン駐日イスラエル大使

私たちはイランのように、人を拷問しない。反体制派を投獄しないし、性的嗜好のために人々を吊るして殺すようなことはしません。イランは世界最大のテロ国家です。

私たちはかつて、イラン国民とは友好的な交流がありました。1979年のイラン革命以前はイスラエルの大使館もありました。ペルシャ人は誇り高い国民であり、知的で、日本やイスラエルと同様に3500年の歴史、遺産を持つ国です。彼らは世界に貢献し、自由に生きたいと願っています。彼らは現在の極端なムッラーの政権の暴政を排除したいと願っています。

──イスラエルがいつでもイランのハメネイ師を暗殺できるという話がある。トランプ大統領もイスラエルから暗殺の相談を受けていたと言われている。

私たちは、イランが核兵器で私たちと世界を脅すことを阻止するために、必要なことはなんでもやるつもりです。

私は、イランの人々は自由を手に入れるべきだと信じています。彼らは自由で幸せであるべきです。ただ将来何が起こるかは分かりません。ソビエト連邦の崩壊を予想した人がいたでしょうか? シリアのアサド政権が崩壊することを誰が予想しましたか? いつかイランの人々と平和な関係を築けることを願っています。

──専門家の中にはベンヤミン・ネタニヤフ首相が権力の座を維持するために紛争を引き起こしている、と言う人もいる。

ネタニヤフ首相の弟は、1976年の人質解放作戦中に殺害されました。世界には、戦争の代償を真に理解できる指導者がほとんどいません。作戦中に殺害された自分の兄弟、家族を失う悲しみがどのようなものか。ネタニヤフ首相は戦争の代償を知っています。

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